ペソ安加速、13カ月ぶりの安値50.300ペソに
7月前半だけで3%下落、年初から4.5%下落
2021/07/15
2021年7月14日のペソ対米ドル終値は、1米ドル=50.300ペソで前営業日の50.000ペソから0.300ペソ反落した。加重平均レートは、1米ドル=50.178ペソで、前営業日の50.138ペソから0.040ペソ続落。出来高は、前営業日比46%増の11億7,361万米ドルであった。
引き続き、新型コロナ・デルタ変異種懸念、6月のインフレ率が6カ月連続で4%超であったこと、輸入拡大に伴う対外収支悪化、米国の利上げ毎倒し実施観測、フィッチによるフィリピン格付見通しの「ネガティブ」への引き下げなどで、ペソ下落が続いている。更に、この日はフィリピンでの追加利下げの必要性が一部で論じられたことなどでペソ安が加速、終値ベースでは、2020年6月15日の50.345ペソ以来、約13カ月ぶりのペソ安水準となった。
7月9日に約1年ぶりに50ペソ台へと下落した後もペソ安が加速している。7月前半だけでペソ対ドルレートは2.98%下落、2021年年初からは4.53%下落している。6月7日に、47.660ペソと2016年9月14日の47.475ペソ以来、約4年9カ月ぶりのペソ高水準に達したが、僅か1カ月間で様変わりしている。
ペソ対米ドルレートの動き (単位:ペソ)
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)
引き続き、新型コロナ・デルタ変異種懸念、6月のインフレ率が6カ月連続で4%超であったこと、輸入拡大に伴う対外収支悪化、米国の利上げ毎倒し実施観測、フィッチによるフィリピン格付見通しの「ネガティブ」への引き下げなどで、ペソ下落が続いている。更に、この日はフィリピンでの追加利下げの必要性が一部で論じられたことなどでペソ安が加速、終値ベースでは、2020年6月15日の50.345ペソ以来、約13カ月ぶりのペソ安水準となった。
7月9日に約1年ぶりに50ペソ台へと下落した後もペソ安が加速している。7月前半だけでペソ対ドルレートは2.98%下落、2021年年初からは4.53%下落している。6月7日に、47.660ペソと2016年9月14日の47.475ペソ以来、約4年9カ月ぶりのペソ高水準に達したが、僅か1カ月間で様変わりしている。
ペソ対米ドルレートの動き (単位:ペソ)
項目 | 当日 | 前営業日 |
年月日 | 2021年7月14日 | 2021年7月13日 |
始 値 | 50.050 | 50.300 |
高 値 | 50.050 | 49.950 |
安 値 | 50.330 | 50.300 |
終 値 | 50.300 | 50.000 |
加重平均 | 50.178 | 50.138 |
出来高(百万米ドル) | $1,173.61 | $801.50 |
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2012年 | 41.050ペソ | 6.80% |
2013年 | 44.395ペソ | -7.53% |
2014年 | 44.720ペソ | -0.73% |
2015年 | 47.060ペソ | -4.97% |
2016年 | 49.720ペソ | -5.35% |
2017年 | 49.930ペソ | -0.42% |
2018年 | 52.580ペソ | -5.04% |
2019年 | 50.635ペソ | 3.84% |
2020年 | 48.023ペソ | 5.44% |
2021年 1月末 | 48.080ペソ | -0.12% |
2月末 | 48.590ペソ | -1.05% |
3月末 | 48.530ペソ | 0.12% |
4月末 | 48.100ペソ | 0.89% |
5月末 | 47.695ペソ | 0.85% |
6月末 | 48.800ペソ | -2.26% |
7月14日 | 50.300ペソ | -2.98% |
1月1日~7月14日 | - | -4.53% |