アヤラランド、上半期純利益34%増の60億ペソ

PSE上場30周年、時価総額14倍の5千億ペソに

2021/08/04

 フィリピン最大級の不動産企業であるアヤラランド(証券コード:ALI)は、8月3日、2021年上半期(1月~6月)の決算速報を発表した。

 当上半期の総収入は前年同期比(以下同様)19%増の490億ペソ、帰属純利益は34%増の60億ペソと増収増益決算だった。予約販売額は26%増の482億ペソ。新型コロナウイルス感染再拡大や地域隔離措置の再厳格化など依然ビジネス環境は厳しいが、前年同期が50%減収70%減益と極めて不振であったことの反動もあって、二桁増収増益決算となった。

 部門別では、不動産開発部門の収入は37%増の341億ペソ、堅調な予約販売と建設活動の進展などで増収となった。商業リース収入は26%減の95億ペソ。モール、ホテル、リゾート営業への規制が響いた。オフィス賃貸収入は48億ペソ。ショッピングセンター賃貸収入は43%減の34億ペソ。地域隔離措置の下でのモールの限定的な運営やテナント支援のための賃貸料割引、人出の減少などによる。ホテル・リゾート事業収入も外出・移動制限で42%減の12億ペソにとどまった。

 ALIは2021年にスタートする住宅プロジェクト予算として1,000億ペソを充当した。上半期に立ち上げたプロジェクトは14件(総額443億ペソ)。そのうち8件が第2四半期に開始された。

 2021年上半期の設備投資額は321億ペソであった。そのうちの50%が住宅事業、21%がエステート(タウンシップ)開発、12%が土地買収費用として使われた。

 ALIは、7月5日、フィリピン証券取引所(PSE)上場30周年を迎えた。株式時価総額は1991年の420億ペソから約14倍の5,000億ペソに拡大した。