大手建設企業、21年上半期の業績回復基調に

コンスンヒ5倍増益、EEI黒字転換、メガワイド赤字縮小

2021/09/02

 大手建設企業の2021年上半期の業績発表が出揃った。新型コロナウイルス感染再拡大やデルタ変異株出現など依然としてビジネス抑制要因は少なくないが、経済活動再開、大型インフラ事業着工や再開などにより、大手建設企業の業績は下表のように回復傾向にある。
 
 コンスンヒ財閥の旗艦企業であるDMCIホールディングス(証券コード:DMC)傘下の老舗建設企業であるD.M.コンスンヒ(非上場、親会社のDMCがPSE上場)の2021年上半期の収入は前年同期比(以下同様)95%増の117億6,000万ペソ、帰属純利益は426%増(約5.3倍)の4億8,000万ペソと拡大した。プロジェクトの採算向上や堅調な合弁事業が成長を牽引した。

 SM財閥傘下の有力建設企業であるメガワイド(証券コード:MWIDE)の収入は21.9%増の78億ペソだった。そのうち建設事業は43%増の70億ペソと大幅増加した。空港運営事業や陸運事業が不振であったことなどから、帰属純損益は、9,300万ペソの赤字となったが、前年同期(2億9,000万ペソの赤字)からは赤字が68%縮小した。

 なお、メガワイドの最近の収益を下支えしているのは、三菱商事とフィリピンの有力不動産企業のセンチュリー プロパティーズ グループ(証券コード:CPG)の合弁企業である住宅分譲会社PHirst Park Homes(ファースト パーク ホームズ)の低価格分譲住宅事業である。この分譲住宅の建設は、メガワイドがプレキャスト工法にて受注している。

 ユーチェンコ財閥傘下の有力建設企業であるEEI(証券コード:EEI)の収入は22.5%増の85億ペソ、帰属純損益は3億8,600万ペソの黒字で、前年同期の6億9,100万ペソの赤字から改善した。「マニラ首都圏地下鉄事業(第一期)」において、清水建設、フジタ、竹中シビルエンジニアリングとの連合で工事を受注している。また、南北鉄道においても受注実績がある。

 主要建設企業の2021年上半期決算動向(単位:百万ペソ、純損益は帰属ベース)

企業名 収入 伸び率 純損益 伸び率 前年同期純損益
D.M.コンスンヒ 11,758 95.3% 484 426.1% 92
EEI 8,545 22.5% 386 黒字転換 -691
メガワイド 7,813 21.9% -93 赤字68%減 -290
(出所:各社の2021年上半期報告書などより作成)