アヤラの4億ドルの永久債、年利3.90%と決定

高人気で過去最低級の年利、みずほ証券などが幹事

2021/09/18

 アヤラ財閥の中核企業であるアヤラコーポレーション(アヤラコープ、証券コード:AC)は、100%子会社AYCファイナンス(所在地:ケイマン諸島)を通じて、米ドル建て永久債を発行する。調達資金は、既存の米ドル建て永久債のリファイナンス(借り換え)原資となり、支払金利の低減につながる。

 今回の発行額は4億米ドル。投資家の反応良好で応募額は17億5,000万米ドル、すなわち、応募倍率は約4.4倍に達した。表面年利は3.90%、額面発行であり、応募者年利回りも3.90%となる。非格付の永久債としては過去最低の利回りであり、アジアの企業が発行する永久債として3番目に低い利回りである。当初想定の年利回り4.30%よりも40ベーシスポイントも低い有利な発行条件となった。

 この米ドル建て永久債発行の決済日(発行日)は9月23日と予定されている。シンガポール証券取引所に上場される。利払いは半年ごと、最初の利払い日は2022年3月23日となる。永久債ではあるが、コール(買い付け)オプションが付せられており、最初のコールオプション行使は、決済日から5年後の2026年9月23日と規定されている。

 今回の共同主幹事兼ブックランナーは、みずほ証券シンガポール、UBS AGシンガポール支店、JPモルガン、クレディースイス・シンガポール、シティグループ・グローバルマーケッツ・シンガポール、BPIキャピタルである。

 なお、アヤラコープは、今回の起債と同時並行的に、過去に発行した年利5.125%と4.85%の米ドル建て永久債各々4億米ドル償還のための公開買い付けを実施中。この公開買い付けは9月15日から24日までである。