メトロバンクが21年最優秀銀行に、アジアマネー誌選出

総資本2.5兆ペソで2位、自己資本比率20.4%と良好

2021/09/22

 当地第2位(総資産ベース)の商業銀行であるメトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク、本店マニラ首都圏マカティ市、証券コード:MBT)は、金融専門誌のアジアマネー誌が主催する「2021年ベストバンクアワード」において、2021年フィリピン最優秀銀行に選出された。

 アジアマネー誌は、「メトロバンクは、18カ月以上に及んでいる新型コロナウイルスパンデミックという困難な中で、卓越した適応性、回復力を示した。そして、顧客に対し、広範で多様かつ時宜を得た金融サービス・商品を提供している」と評価している。

 下表の様に、メトロバンクの2021年上半期の帰属純利益は28%増の117億ペソと二桁増になった。そして、総資産、受け入れ預金残高、自己資本などの資産規模は業界第2位となっている。リスク資産に対する自己資本比率(CAR)は20.36%で、中央銀行の最低基準10%を大幅に上回るとともに、業界トップクラス。補完資本(TIER2)を除いた普通株式中核自己資本比率(Tier1)も19.49%と高水準。不良債権(NPL)比率は2.26%で業界最低水準。NPL貸倒引当率は179.0%に達している。

 メトロバンクの国内店舗数は950店超、海外拠点は30箇所超に達している。日本を始め、アメリカ、カナダ、英国、韓国、シンガポール、中国、香港、台湾の主要都市に支店・現地法人を展開している。設置ATM台数は2,300台超。本店には2002年よりジャパンデスクを設置済み。在日拠点は東京支店(設置:1996年3月、フィリピン銀行としての初の日本進出)、大阪出張所(設置:1998年12月)の2拠点となっている。

 民間上位銀行の2021年上半期末の資産等の状況(単位:億ペソ、自己資本比率は対リスク資産)
行名 総資産 純資産 自己資本比率(CAR) 預金残高 融資残高
BDOユニバンク 34,625 4,127 14.99% 26,812 22,995
メトロバンク 24,740 3,222 20.36% 18,172 11,600
BPI 21,786 2,881 17.90% 16,844 13,606
PNB 11,095 1,520 14.03% 8,281 6,182
チャイナバンク 10,273 1,100 15.06% 8,269 5,765
RCBC 8,458 1,041 15.07% 5,981 4,979
ユニオンバンク 7,336 1,088 18.10% 4,952 3,369
セキュリティバンク 7,035 1,236 20.39% 5,222 4,252
(出所:各銀行の事業報告書などより)

 民間上位銀行の2021年上半期末の収益動向(単位:億ペソ)

銀行名 純金利収入 伸び率 帰属純利益 伸び率 純金利率 ROE ROA
BDOユニバンク 644.4 -2.9% 214.2 399.7% 4.06% 10.75% 1.26%
メトロバンク 375.0 -15.7% 116.9 28.0% 3.37% 7.33% 0.95%
BPI 338.7 -6.6% 118.2 1.2% 3.30% 8.40% 1.10%
PNB 168.5 -3.3% 220.8 1,527.4% 3.24% 7.92% 1.04%
チャイナバンク 185.6 14.3% 72.5 38.9% 4.18% 13.43% 1.42%
RCBC 135.8 6.0% 33.3 7.0% 4.08% 6.55% 0.84%
ユニオンバンク 148.2 6.9% 45.1 93.9% 4.70% 15.60% 2.20%
セキュリティバンク 135.7 -14.3% 31.2 -44.9% 4.36% 5.05% 0.92%
(出所:各銀行の事業報告書などより)