銀行不良債権比率13年ぶりの高水準続く、8月末4.51%

7月と同水準、前年同月2.84%から急悪化、引当率83.5%

2021/10/04

フィリピン中央銀行(BSP)の速報データによると、2021年8月末のフィリピン銀行業界の総融資残高(10兆8,988億ペソ)に占める総不良債権(元利回収遅延債権)比率(NPL比率)は4.51%。13年ぶりの高水準となった前月末と同じ、前年同月末からは1.67%ポイント悪化した。2021年2月以降、7カ月連続4%台で推移している。不良債権(NPL)貸倒引当率は83.52%で、前月末から上昇したが前年同月末の107.35%から大幅に低下した。

 総資産に占める不良資産(NPA=元利回収遅延融資+担保権行使による取得不動産等)比率は3.00%で、前月末、前年同月末から悪化した。一方、不良資産(NPA)貸倒引当率は72.98%で前月末から上昇したものの、前年同月末から低下した。

 フィリピン銀行業界の不良債権・不良資産比率など(月末値、単位:%)

項目 2020年8月 2021年7月 2021年8月
総融資に占める総不良債権(NPL)比率 2.84 4.51 4.51
NPL貸倒引当比率 107.35 82.44 83.52
総融資残高貸倒引当比率 3.05 3.72 3.77
総資産に占める不良資産(NPA)比率 2.20 2.99 3.00
不良資産(NPA)貸倒引当比率 86.09 72.00 72.98
(出所:BSP資料より作成)

 フィリピン銀行業界の不良債権(NPL)比率などの推移(単位:億ペソ、比率%)

年月 総融資残高 NPL残高 貸倒引当残高 対総融資NPL比率 NPL貸倒引当比率 総融資残高貸倒引当比率
13年末 48,970 1,355 1,609 2.77 118.69 3.29
14年末 58,324 1,348 1,616 2.31 119.83 2.77
15年末 65,273 1,365 1,616 2.09 118.42 2.48
16年末 76,121 1,442 1,728 1.89 119.89 2.27
17年末 88,656 1,530 1,843 1.73 120.44 2.08
18年末 100,779 1,778 1,871 1.76 105.22 1.86
19年末 109,661 2,241 2,075 2.04 92.59 1.89
20年末 108,726 3,949 3,672 3.63 92.98 3.38
21/1月 106,185 3,955 3,712 3.72 93.86 3.50
2月 105,793 4,313 3,736 4.08 86.64 3.53
3月 106,608 4,484 3,733 4.21 83.24 3.50
4月 106,493 4,637 3,778 4.35 81.48 3.55
5月 106,697 4,795 3,834 4.49 79.96 3.59
6月 107,757 4,830 3,978 4.48 82.36 3.69
7月 108,046 4,870 4,015 4.51 82.44 3.72
8月 108,988 4,919 4,108 4.51 83.52 3.77
(出所:BSP資料より作成)

 フィリピン銀行業界の対リスク資産自己資本比率(CAR、単独ベース、単位:%)

2020年 2021年
3月末 6月末 9月末 12月末 3月末 6月末
15.54 16.40 16.87 16.72 16.90 17.17
(出所:BSP資料より作成)