三井物産やプレミアの中古車保証サービスが始動

GTキャピタルと協働でアフターカー市場浸透・発展へ

2021/10/05

 メトロポリタンバンク&トラスト(メトロバンク、証券コード:MBT)グループの持株会社GTキャピタル ホールディングス(証券コード:GTCAP)は、10月4日、「中古車保証サービスを提供する日系企業との合弁始業である『プレミアム ワランティーサービス フィリピン社 (PWSPI)』が本格的に営業を開始した」と発表した。

 オートモビリティ企業であるプレミアグループ(本社:東京都港区)は、今年2月、「三井物産とGTキャピタル オートディーラーシップ ホールディングス(GTCAD)が共同で出資する事業投資会社であるGTモビリティー ベンチャーズ(GTMV)と、フィリピンにおいて、故障保証サービスを提供する『プレミアム ワランティーサービス フィリピン社(PWSPI)』を合弁設立した」と発表した。

 プレミアグループは海外事業を成長戦略の一つとして掲げ、特にモータリゼーションの進展が著しい東南アジア地域を中心に、ビジネス展開を進めている。タイ、インドネシアに次ぐ3カ国目の進出国であるフィリピンは、自動車が国民の生活必需品の一つに位置付けられ、今後、保証付き車両の需要拡大が見込まれている。

 プレミアが合弁契約を締結したGTモビリティー ベンチャーズ(GTMV)に、三井物産と共同で出資するGTキャピタル オートディーラーシップ ホールディングス(GTCAD)の親会社であるGTCAPは、日系企業との事業提携や自動車領域に強みを持つ大手財閥企業である。GTCAPおよび三井物産が有する経営資源と、プレミアグループがこれまで培ってきた故障保証のノウハウを掛け合わせ、フィリピンにおける故障保証サービスの第一人者として、フィリピンにおけるアフターカーマーケットの浸透、および発展に寄与することを目指していく。

 なお、GTCAPは、三井物産などとともに、自動車事業を積極的に強化してきている。トヨタ自動車の製造・販売拠点であるトヨタモーター フィリピン(TMP)の株式保有比率を51%に高めているほか、有力販社であるトヨタ マニラベイ(TMBC)の58.05%を保有している。さらに、2014年9月には、トヨタ ファイナンシャルサービス フィリピン(TFSPC)株式40%を取得した。これらのトヨタ関連各社は各々存在感を強めている。

 このようなGTCAPは、2020年7月、「傘下のGTCADを通じて、日本のプレミアグループとのフィリピンにおける中古車検査・査定・保証合弁事業に出資する」と発表している。この合弁事業は、三井物産とGTCADとの合弁企業であるGTMVによって設立され、GTCAPの実質保有比率は47%となると説明された。