オカダ・マニラ事業、米国ナスダック上場へ

特別買収目的会社との合併により

2021/10/19

 フィリピンのマニラ湾地区で、子会社Tiger Resort, Leisure and Entertainment, Inc.(TRLEI)を通じて統合型リゾート(IR)施設『Okada Manila(オカダ・マニラ)』を運営するユニバーサルエンターテインメント(UE)は10月15日、オカダ・マニラ事業の米国ナスダック市場上場に関する展開を説明した。

 UEグループは、これまでに統合型リゾート(IR)事業の米国証券取引所への上場について検討を進めてきたが、このほど、香港の完全子会社Tiger Resort Asia Ltd.(TRA)等の取締役会において、フィリピンの子会社Okada Manila International Inc.(OMI)がナスダックキャピタル市場に上場する特別買収目的会社(SPAC)である26 Capital Acquisition Corp.(26 Capital)と合併しナスダックに上場することを目的とし、26 Capitalを存続会社、OMIの米国完全子会社Project Tiger Merger Sub, Inc.(Merger Sub)を消滅会社とする逆三角合併を行うこと、及び、合併に関してTRA、TRAのフィリピン連結子会社のTRLEI、OMI、Merger Subが、26 Capitalとの間で、合併・株式取得の合意(合併契約)を締結することを決議した。

 なお、合併の実行前に、IR事業を行っているTRLEIをOMIの完全子会社にするよう組織再編を行う。合併実行後、26 Capitalは、OMIの完全子会社となり、SPAC株主は、OMIの発行する普通株式(OMI普通株式)を表象する米国預託株式(ADS)を受け取る権利を有することとなる。26 Capitalのワラントの保有者は、OMIのADSを対象とする新株予約権を受け取ることになる。

 合併は、26 Capitalの株主の承認、合併に伴って発行されるOMIのADS及びOMIの新株予約権がナスダックに上場することの承認が得られていること、OMIのADS及びOMIの新株予約権の発行に関する米国証券法上の登録書類の効力が発生していること、合併前組織再編が完了していることなどの充足を必要とする。合併の実行及び上場は遅くとも2022年6月末までに行われることを見込んでいる。合併完了後、OMIはUEの連結子会社となる予定である。

 フィリピンにおけるIR事業は、2020年3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大によりマニラ市内で度重なるロックダウンが実施されるなど非常に限られた条件のもとで営業を行ってきた。このような厳しい環境下において懸案であった固定費の削減、マーケティングの強化など収益力強化のための様々な施策を展開するとともに、コーラルウイング(タワーB)のホテル建設を進め本年度内に完成の見込みとなった。こうした施策や施設拡充は新型コロナウイルス感染症の収束後も継続し、今後の事業価値増大につなげていく方針である。

 こうした状況を踏まえ、UEは、IR事業をグループの中核事業と位置づけ、そのさらなる事業拡大と企業グループ価値の増大及びそのための資金調達手法や調達先の多様化を目的として、OMIのナスダック上場を行うこととした。なお、上場後もUEグループで上場会社であるOMIの80%以上の持分を維持する方針である。