オールデーマーツ上場、初日50%上昇(ストップ高)

寄り付きから引けまで50%高継続、多くの買いを残す

2021/11/04

 マニュエル・ビリャール元上院議員傘下のスーパーマーケット・チェーンのAllDay Marts(オールデーマーツ)が、11月3日、フィリピン証券取引所(PSE)メインボードへ新規上場した。証券コードは「ALLDY」である。

 オールデー マーツは、上場に先立ち、10月18日~25日までIPO(新規公募)を実施した。IPOにおいて、約68億5,714万株の普通新株を、1株当たり0.60ペソで売却した。したがって、IPO規模は約41億1,428万ペソ(増額オプション分除く)という小型案件である。

 オールデーマーツの上場初日は、いきなりストップ高(50%上昇)の0.90ペソで寄り付いた。その後も、ストップ高の0.90ペソに貼り付いたままでの商いが続き、引けも0.90ペソに多くの買物を残した。したがって、上場初日の始値、高値、安値、終値、平均値全て50%高の0.90ペソであった。売買株式数は約4億5,081万株、売買高は約4億0,573万ペソであった。

 初日急騰の背景は、1ペソ以下という手掛けやすい株価水準、時価総額が約137億ペソ(この日の終値ベース)という小型株、業績が好調に推移していること、この日のPSE指数が1.1%上昇するなど相場全体が活況であったことなど。

 オールデー マーツは、2021年6月30日現在、33店舗(純販売スペース5万5,881平米)のス―パーマーケットを展開している。2022年末までに45店舗、2026年末までに100店舗に拡大する方針である。IPOによる調達資金を、このような店舗網拡充、既存負債のリファイナンス原資等に充当する意向である。

 2020年の売上高は、2018年比2.6倍の79億ペソ、純利益は同4倍の2億2,000万ペソと急拡大している。2021年上半期の売上高は45億ペソ、純利益は1億8,000万ペソと大幅増収増益ペースで推移している。