東芝情報機器フィリピン、コロナ禍で輸出22億ドルに

比電子輸出シェア6.6%、3年連続でPEZA優秀輸出企業賞

2021/12/02

 東芝情報機器フィリピン社(TIP、本社:ラグナ州ビニャン)は、フィリピン経済特区庁(PEZA)から、優れた輸出企業に贈られる賞である「Billionaire’s Award for the PEZA Excellence Awards」を3年連続で受賞した。授賞式はラモン・ロペス貿易産業大臣出席のもと、11月25日にパサイ市にて執り行われた。

 フィリピン経済特区庁が主催する「Billionaire’s Award for the PEZA Excellence Awards」は、一年間で原則20億米ドル以上の輸出を行った企業に与えられる賞であり、輸出額以外にも、雇用の確保や法令の順守なども評価基準となっている。

 東芝情報機器フィリピン社(TIP)は、PCやゲーム機、カーナビゲーションシステムなど向けのクライアントHDDから、サーバーやデータセンターなど向けのニアラインHDD、PCやサーバーなど向けのSSDなど、幅広いストレージ製品を製造している。新型コロナウイルス感染症の影響が広がる中、従業員やビジネスパートナーの安全と健康を最優先としながら操業を継続し、2020年は22億米ドルの輸出を達成した。これらがフィリピン経済への貢献として認められ、今回の受賞に至った。フィリピン統計庁(PSA)報告書によると、2021年の上半期におけるフィリピンの電子機器の輸出総額の約6.6%はTIP製品によるものとのことである。

 このほど発表された東芝の2021年度上半期(4月~9月)決算において、デバイス&ストレージソリューション事業の売上高は前年度同期比34%増の4,329億円と大幅増加した。特にハードディスクドライブ(HDD)類の売上高は前年度同期比47%増の2,595億円と急増、営業利益は24倍の120億円に達した。

 東芝は、需要好調なデータセンター向け大容量のハードディスクドライブ(HDD)の生産能力を大幅増強する意向である。データセンター事業の中核を担う大容量HDD(ニアラインHDD)等のフィリピンでの生産能力を2023年3月期末までに現行の倍増とする予定とのことである。