りそな、比最大銀行のBDOと業務提携へ
2012年来のRCBCとの提携関係も継続
2021/12/21
りそなグループのりそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらいフィナンシャルグループ傘下の関西みらい銀行、みなと銀行は、12月21日、フィリピンのBDOユニバンク(証券コード:BDO、本店:マカティ市)との間で、フィリピンにおける金融機能の提供等を目的とした業務協力の覚書を締結した。
BDOは近年、事業規模、収益ともに急拡大が続いており、総資産、総融資残高、総受け入れ預金残高、拠点数ともにフィリピンで最大の民間金融機関である。またジャパンデスクや日本語対応可能なカスタマーサポート部門を有する等、日系企業だけでなく、フィリピンに居住している日本人への支援も積極的に行っている。このような現地サポート力の高いフィリピン最大の民間金融機関と提携することで、りそなグループは、フィリピンへの関心が高い顧客企業進出支援や進出後の融資・貿易金融など様々な課題に応えられる体制を強化する。
ちなみに、下表のように、2021年9月末のBDOの総資産は3兆5,441億ペソ、純資産は4,223億ペソ、受け入れ預金残高は2兆7,349億ペソ、総融資残高は2兆3,654億ペソでいずれもトップとなっている。フィリピンで総資産が3兆ペソを超えている銀行はBDOのみである。2021年9カ月間(1-9月)の帰属純利益が前年同期比95%増の324億ペソと収益面でも断トツである。
りそなグループは、フィリピンにおいて既に締結しているユーチェンコ財閥傘下のリサール商業銀行(RCBC、証券コード:RCB、本店:マカティ市)との業務提携関係は引き続き維持するとのことである。りそな銀行は2012年3月に、RCBCとの間において、フィリピンにおける金融機能の提供(取引先企業の現地法人に対する融資取引等)を始めとする業務提携を行った。2013年9月には、埼玉りそな銀行等りそなグル―プ各行もRCBCと提携、グループとしてのフィリピン進出支援体制を強化してきた。また、フィリピン現地でのフォロー体制を強化するために、2014年頃からRCBCのジャパンデスク内に駐在員を派遣、コンサルタントとして常駐させてきている。
なお、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)と三井住友銀行が、2021年6月にRCBCの普通株式4.99%(総額約100億円)取得で合意した。RCBCの7月26日開催の取締役会においては、三井住友銀行の東京グローバル・アドバイザリー部の中塚裕己氏(前マニラ支店長)を、RCBCの諮問委員および資金洗浄防止委員会(AML)のアドバイザーに任命することを決議するなど、三井住友銀行とRCBCとの提携関係が強化されつつある。
民間上位銀行の2021年9月末の資産等の状況(単位:億ペソ、自己資本比率は対リスク資産{CAR})
(出所:各銀行の事業報告書などより作成)
民間上位銀行の2021年9カ月間の収益動向(単位:億ペソ)
(出所:各銀行の事業報告書などより作成、PNBは336億ペソの不動産売却益含む)
BDOは近年、事業規模、収益ともに急拡大が続いており、総資産、総融資残高、総受け入れ預金残高、拠点数ともにフィリピンで最大の民間金融機関である。またジャパンデスクや日本語対応可能なカスタマーサポート部門を有する等、日系企業だけでなく、フィリピンに居住している日本人への支援も積極的に行っている。このような現地サポート力の高いフィリピン最大の民間金融機関と提携することで、りそなグループは、フィリピンへの関心が高い顧客企業進出支援や進出後の融資・貿易金融など様々な課題に応えられる体制を強化する。
ちなみに、下表のように、2021年9月末のBDOの総資産は3兆5,441億ペソ、純資産は4,223億ペソ、受け入れ預金残高は2兆7,349億ペソ、総融資残高は2兆3,654億ペソでいずれもトップとなっている。フィリピンで総資産が3兆ペソを超えている銀行はBDOのみである。2021年9カ月間(1-9月)の帰属純利益が前年同期比95%増の324億ペソと収益面でも断トツである。
りそなグループは、フィリピンにおいて既に締結しているユーチェンコ財閥傘下のリサール商業銀行(RCBC、証券コード:RCB、本店:マカティ市)との業務提携関係は引き続き維持するとのことである。りそな銀行は2012年3月に、RCBCとの間において、フィリピンにおける金融機能の提供(取引先企業の現地法人に対する融資取引等)を始めとする業務提携を行った。2013年9月には、埼玉りそな銀行等りそなグル―プ各行もRCBCと提携、グループとしてのフィリピン進出支援体制を強化してきた。また、フィリピン現地でのフォロー体制を強化するために、2014年頃からRCBCのジャパンデスク内に駐在員を派遣、コンサルタントとして常駐させてきている。
なお、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)と三井住友銀行が、2021年6月にRCBCの普通株式4.99%(総額約100億円)取得で合意した。RCBCの7月26日開催の取締役会においては、三井住友銀行の東京グローバル・アドバイザリー部の中塚裕己氏(前マニラ支店長)を、RCBCの諮問委員および資金洗浄防止委員会(AML)のアドバイザーに任命することを決議するなど、三井住友銀行とRCBCとの提携関係が強化されつつある。
民間上位銀行の2021年9月末の資産等の状況(単位:億ペソ、自己資本比率は対リスク資産{CAR})
行名 | 総資産 | 純資産 | 自己資本比率 | 預金残高 | 融資残高 | 不良債権比率 |
BDOユニバンク | 35,441 | 4,223 | 14.87% | 27,349 | 23,654 | 3.10% |
メトロバンク | 24,287 | 3,263 | 20.66% | 18,512 | 11,738 | 2.25% |
BPI | 22,604 | 2,939 | 17.64% | 17,970 | 13,872 | 2.73% |
PNB | 11,429 | 1,541 | 14.30% | 8,547 | 6,001 | 10.80% |
チャイナバンク | 10,553 | 1,140 | 15.30% | 8,495 | 5 ,918 | 3.40% |
RCBC | 8,730 | 1,096 | 15.15% | 6,269 | 5,259 | 3.30% |
ユニオンバンク | 7,678 | 1,104 | 18.30% | 5,174 | 3,415 | 4.90% |
セキュリティバンク | 6,991 | 1,248 | 20.10% | 5,220 | 4,304 | 4.15% |
民間上位銀行の2021年9カ月間の収益動向(単位:億ペソ)
銀行名 | 純金利収入 | 伸び率 | 帰属純利益 | 伸び率 | 純金利率 | ROE | ROA |
BDOユニバンク | 975.5 | -2.3% | 324.4 | 95.2% | 4.05% | 10.72% | 1.26% |
メトロバンク | 563.4 | -14.5% | 161.2 | 45.9% | 3.41% | 6.70% | 0.88% |
BPI | 511.7 | -5.6% | 174.8 | 2.1% | 3.31% | 8.25% | 1.07% |
PNB | 257.6 | -1.3% | 242.5 | 527.3% | 3.30% | 14.00% | 1.80% |
チャイナバンク | 282.2 | 13.3% | 111.7 | 35.4% | 4.18% | 13.63% | 1.45% |
RCBC | 211.6 | 7.6% | 53.4 | 33.4% | 4.11% | 6.83% | 0.87% |
ユニオンバンク | 220.0 | 2.6% | 106.6 | 25.6% | 4.60% | 13.30% | 1.80% |
セキュリティバンク | 204.9 | -12.4% | 48.3 | -27.5% | 4.37% | 5.20% | 0.95% |