比の日系製造業、第3四半期は12%増収
43億ドルでASEAN5位:経産省四半期調査
2021/12/28
経済産業省は、日本企業の国際展開や海外での業況を把握することを目的に、日本企業の製造業海外現地法人の海外事業活動に関する調査を実施し、この度2021年7月~9月期の調査結果を取りまとめた。2021年7月~9月期の速報結果は、新型コロナ感染拡大やその対策としての地域隔離措置に伴う移動・外出制限、経済活動制限の影響を最大限に受けた前年の反動で、概ねプラス成長となった。概要は以下のとおり。
1.売上高
全地域の売上実績額は前年同期比(以下、同様)4.2%増の2,883億米ドルと4期連続で増加した。前年、新型コロナウイルスの影響で減少した反動もあり、輸送機械以外の業種は全て前年同期比で増加となった。主要4業種のうち、化学は22.8%増、はん用等機械は19.1%増、電気機械は3.9%増だった。一方、輸送機械は3.1%減と4期ぶりの減少であったが、地域によって明暗が分かれ、その他地域・ASEAN10カ国では前年同期比増加となったが、北米・中国等では減少となった。
地域別では、北米(売上高シェア26.8%)の売上高実績は5.7%減の771億米ドルと3期ぶりの減少。米国は3.3%減と3期ぶりに減少した。アジア(同52.7%)は5.9%増の1,521億米ドルと4期連続の増加。そのうち、ASEAN10カ国は14.6%増の619億米ドルと3期連続の増加。化学34.7%増、はん用等機械25.1%増、輸送機械15.0%増、電気機械2.8%増と主要4業種が全て寄与した。フィリピンの当期売上高は12.3%増の43億米ドルと4期連続の増加。欧州(同11.4%)は5.3%増の329億米ドルと3期連続の増加となった。
2.設備投資額(土地を除く)
全地域の設備投資額実績(全地域合計)は5.3%増の80億1,000万米ドルで2期連続の増加となった。主要4業種のはん用等機械は39.7%増と2期ぶりに増加、電気機械は19.6%増と2期連続の増加、化学は1.7%増と2期連続の増加、輸送機械は3.4%減と2期ぶりに減少した。
地域別では、北米(設備投資額シェア38.6%)が30.4%増の31億米ドルと2期連続増加した。特に米国が22.3%増の27億7,000万米ドルと2期連続の増加。アジア(同45.8%)は4.6%増の36億7,000万米ドルと3期連続の増加。中国(香港含む)が3.3%増と3期連続の増加、台湾は45.7%増と4期連続増加した。フィリピンは15.6%増の1億9,000万米ドルで3期連続の増加。欧州(同11.0%)は2.1%増の8億8,000万米ドルと2期連続で増加した。
3.従業者数
全地域の従業者数(全業種合計)は0.5%増の418万2,000人と小幅ながら2期連続の増加。ASEAN10カ国やその他地域の輸送機械等の増加が寄与した。国別の前年同期比をみると、フィリピン(6.3%増)、インド(6.2%増)、インドネシア(3.1%増)が特に増加した。
地域別では、北米(従業員数シェア13.8%)は1.4%減の57万5,000人、7期連続減少した。米国は1.4%減と7期連続減少。アジア(同68.1%)は0.5%増の284万9,000人、2期連続増加した。フィリピンは6.3%増の21万1,000人と2期連続の増加。インドは6.2%増と4期連続の増加。インドネシアは3.1%増と2期連続の増加。中国は2.5%減と39期連続の減少。欧州(同10.0%)は1.2%減の41万9,000人、7期連続減少となった。
日本企業の海外現地法人売上高(日本経済産業省の四半期調査)
(出所:日本経済産業省の資料より作成、注:2021年7-9月期は全て速報値)
*前年同期比及び寄与度は、前年度から継続して提出のあった現地法人(当期に新規設立・廃業等が生じた現地法人含む)の集計値を使って算出しているため、実績値同士で求めた数値とは異なる。
1.売上高
全地域の売上実績額は前年同期比(以下、同様)4.2%増の2,883億米ドルと4期連続で増加した。前年、新型コロナウイルスの影響で減少した反動もあり、輸送機械以外の業種は全て前年同期比で増加となった。主要4業種のうち、化学は22.8%増、はん用等機械は19.1%増、電気機械は3.9%増だった。一方、輸送機械は3.1%減と4期ぶりの減少であったが、地域によって明暗が分かれ、その他地域・ASEAN10カ国では前年同期比増加となったが、北米・中国等では減少となった。
地域別では、北米(売上高シェア26.8%)の売上高実績は5.7%減の771億米ドルと3期ぶりの減少。米国は3.3%減と3期ぶりに減少した。アジア(同52.7%)は5.9%増の1,521億米ドルと4期連続の増加。そのうち、ASEAN10カ国は14.6%増の619億米ドルと3期連続の増加。化学34.7%増、はん用等機械25.1%増、輸送機械15.0%増、電気機械2.8%増と主要4業種が全て寄与した。フィリピンの当期売上高は12.3%増の43億米ドルと4期連続の増加。欧州(同11.4%)は5.3%増の329億米ドルと3期連続の増加となった。
2.設備投資額(土地を除く)
全地域の設備投資額実績(全地域合計)は5.3%増の80億1,000万米ドルで2期連続の増加となった。主要4業種のはん用等機械は39.7%増と2期ぶりに増加、電気機械は19.6%増と2期連続の増加、化学は1.7%増と2期連続の増加、輸送機械は3.4%減と2期ぶりに減少した。
地域別では、北米(設備投資額シェア38.6%)が30.4%増の31億米ドルと2期連続増加した。特に米国が22.3%増の27億7,000万米ドルと2期連続の増加。アジア(同45.8%)は4.6%増の36億7,000万米ドルと3期連続の増加。中国(香港含む)が3.3%増と3期連続の増加、台湾は45.7%増と4期連続増加した。フィリピンは15.6%増の1億9,000万米ドルで3期連続の増加。欧州(同11.0%)は2.1%増の8億8,000万米ドルと2期連続で増加した。
3.従業者数
全地域の従業者数(全業種合計)は0.5%増の418万2,000人と小幅ながら2期連続の増加。ASEAN10カ国やその他地域の輸送機械等の増加が寄与した。国別の前年同期比をみると、フィリピン(6.3%増)、インド(6.2%増)、インドネシア(3.1%増)が特に増加した。
地域別では、北米(従業員数シェア13.8%)は1.4%減の57万5,000人、7期連続減少した。米国は1.4%減と7期連続減少。アジア(同68.1%)は0.5%増の284万9,000人、2期連続増加した。フィリピンは6.3%増の21万1,000人と2期連続の増加。インドは6.2%増と4期連続の増加。インドネシアは3.1%増と2期連続の増加。中国は2.5%減と39期連続の減少。欧州(同10.0%)は1.2%減の41万9,000人、7期連続減少となった。
日本企業の海外現地法人売上高(日本経済産業省の四半期調査)
実績(単位:万ドル) | 前年度同期比 | |||||
2020年 | 2021年 | 2020年* | 2021年* | |||
時期 | 7-9月期 | 4-6月期 | 7-9月期 | 7-9月期 | 4-6月期 | 7-9月期 |
世界 | 27,119,898 | 30,339,447 | 28,829,891 | -6.8% | 49.1% | 4.2% |
アジア | 14,277,673 | 15,839,019 | 15,205,526 | -4.1% | 40.3% | 5.9% |
ASEAN10カ国 | 5,389,475 | 6,571,315 | 6,185,816 | -22.2% | 75.9% | 14.6% |
タイ | 2,505,684 | 3,074,796 | 2,785,943 | -22.5% | 76.4% | 10.6% |
インドネシア | 946,327 | 1,318,655 | 1,379,290 | -37.8% | 122.8% | 45.6% |
ベトナム | 622,854 | 714,708 | 570,940 | -11.1% | 44.4% | -9.4% |
マレーシア | 615,600 | 625,784 | 615,782 | -4.1% | 48.9% | -4.7% |
シンガポール | 304,520 | 395,286 | 388,007 | -7.0% | 45.7% | 29.1% |
フィリピン | 373,733 | 424,333 | 428,105 | -13.3% | 90.7% | 12.3% |
*前年同期比及び寄与度は、前年度から継続して提出のあった現地法人(当期に新規設立・廃業等が生じた現地法人含む)の集計値を使って算出しているため、実績値同士で求めた数値とは異なる。