21年のペソ対ドルレート5.8%下落、年間安値51ペソ
米金融政策正常化の動き、高インフレ率、対外収支悪化等で
2022/01/04
フィリピン銀行協会(BAP)のペソ対米ドル為替データによると、2021年12月末の終値は1米ドル=50.999ペソで、前月末から0.609ペソ、率にして1.19%のペソ安となった。
12月の終値ベースで最もペソ高となったのは20日の1米ドル=49.930ペソ、最もペソ安となったのは、29日の1米ドル=51.000ペソ。12月は例年通り、クリスマス休暇に向け海外フィリピン人就労者(OFW)の故郷への送金増加がペソを下支えしたが、米国金融政策正常化加速化観測や、フィリピンでの月末にかけての新型コロナ新規感染者再増加等により、月間でペソ安となった。
2021年通年ではペソが5.84%下落した。米国のテーパリングの年内開始や利上げ開始時期の前倒し観測、それに伴う米国長期金利上昇、10月までの原油価格高騰、フィリピンの上半期の経常収支赤字転落など対外収支悪化、年初からインフレ率が4%台で高止まり、中国の不動産大手である中国恒大集団のデフォルト懸念などが響いた。
2021年通年で、最もペソ高となったのは6月7日の1米ドル=47.660ペソ、2016年9月14日の47.475ペソ以来、約4年9カ月ぶりのペソ高水準となった。最もペソ安となったのは、9月30日、12月29日の1米ドル=51.000ペソで、2020年3月27日の51.000ペソ以来のペソ安水準となった。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)
12月の終値ベースで最もペソ高となったのは20日の1米ドル=49.930ペソ、最もペソ安となったのは、29日の1米ドル=51.000ペソ。12月は例年通り、クリスマス休暇に向け海外フィリピン人就労者(OFW)の故郷への送金増加がペソを下支えしたが、米国金融政策正常化加速化観測や、フィリピンでの月末にかけての新型コロナ新規感染者再増加等により、月間でペソ安となった。
2021年通年ではペソが5.84%下落した。米国のテーパリングの年内開始や利上げ開始時期の前倒し観測、それに伴う米国長期金利上昇、10月までの原油価格高騰、フィリピンの上半期の経常収支赤字転落など対外収支悪化、年初からインフレ率が4%台で高止まり、中国の不動産大手である中国恒大集団のデフォルト懸念などが響いた。
2021年通年で、最もペソ高となったのは6月7日の1米ドル=47.660ペソ、2016年9月14日の47.475ペソ以来、約4年9カ月ぶりのペソ高水準となった。最もペソ安となったのは、9月30日、12月29日の1米ドル=51.000ペソで、2020年3月27日の51.000ペソ以来のペソ安水準となった。
ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2012年 | 41.050ペソ | 6.80% |
2013年 | 44.395ペソ | -7.53% |
2014年 | 44.720ペソ | -0.73% |
2015年 | 47.060ペソ | -4.97% |
2016年 | 49.720ペソ | -5.35% |
2017年 | 49.930ペソ | -0.42% |
2018年 | 52.580ペソ | -5.04% |
2019年 | 50.635ペソ | 3.84% |
2020年 | 48.023ペソ | 5.44% |
2021年 | 50.999ペソ | -5.84% |
2021年 1月末 | 48.080ペソ | -0.12% |
2月末 | 48.590ペソ | -1.05% |
3月末 | 48.530ペソ | 0.12% |
4月末 | 48.100ペソ | 0.89% |
5月末 | 47.695ペソ | 0.85% |
6月末 | 48.800ペソ | -2.26% |
7月末 | 49.970ペソ | -2.34% |
8月末 | 49.760ペソ | 0.42% |
9月末 | 51.000ペソ | -2.43% |
10月末 | 50.415ペソ | 1.16% |
11月末 | 50.390ペソ | 0.05% |
12月末 | 50.999ペソ | -1.19% |
12カ月間 | - | -5.84% |