コロナワクチン類の輸入額急増、11月は18倍の3.4億ドル

10月の8.4倍から更に加速、マスクやフェースシールドは減少

2022/01/12

 フィリピン政府は、新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチン(コロナワクチン)の接種を促進すべく、調達(輸入等)を急いでいる。

 それにより、コロナワクチン類の輸入額が急増している。1月11日に発表された輸入統計によると、2021年11月のコロナワクチンを含む個人用防護具(PPE)及び医療用品の輸入額は前年同月比で1,670.8%増(約17.7倍)の3億4,100万米ドルへと急増した。コロナワクチンの輸入額が3億1,161万米ドルとその大部分を占めた。そのほか、医療用手袋が356.1%増、防護服が192.0%増、安全ヘッドギアが82.5%増、試験キットが56.3%増と大幅増加した。一方、フェイスシールドは60.2%減少、医療用マスクは5.8%減少した。

 なお、2021年10月のワクチンと個人用防護具(PPE)など医療用品の輸入額も739.7%増(8.4倍)の1億8,600万米ドルと急増した。11月の輸入は上記のように前年同月比で一段と急加速するとともに、10月からも約83%急増した。

 一方、11月の輸出統計においては、コロナ対策等のための個人用防護具(PPE)及び医療用品の合計輸出額は71.6%減の129万米ドルと激減した。医療用品のうち、特に医療用マスクの輸出は95.6%減と落ち込みが目立った。10月も97.0%減と不振であった。