読売巨人軍とJICA、途上国スポーツ振興で提携

26日にはミンダナオ島子供向けオンライン野球教室

2022/01/17

  国際協力機構(JICA)と読売巨人軍は、「1月12日、開発途上国におけるスポーツ振興を通じた国際貢献を目的に連携協定に署名した」と発表した。

 その発表によると、署名式は、北岡伸一JICA理事長と今村司読売巨人軍代表取締役社長との間で、東京の読売巨人軍球団事務所にて行われた。

 JICAと読売巨人軍は、JICAが実施するスポーツ分野における国際協力活動に読売巨人軍のノウハウ・人材を活用し、開発途上国における野球の普及・振興と、野球を通じた青少年の健全な育成を図ることを目的に、2015年1月にはじめて連携協定を締結し、JICA海外協力隊の野球隊員が途上国への派遣前にジャイアンツアカデミー(幼児から小学生を対象とした読売巨人軍の野球教室)の指導法を学んだり、また同アカデミーのコーチを途上国に派遣するなど協力してきた。2020年には
フィリピン・ミンダナオ島の野球少年を対象とした現地での野球教室を開催、新型コロナウイルス禍の2021年はオンライン方式で開催した。

 これらの成果を踏まえ、新たな協定を締結した。今後は、途上国の野球の普及・振興を目的としたこれまでの活動に加え、スポーツを通じた多様性のある社会、平和な社会の実現への貢献を目指した活動として、女子選手の指導や、野球教室を通じた社会啓発活動等を連携して行う予定である。

 この連携協定に基づき、1月13日にはバングラデシュの野球代表チーム、1月26日にはフィリピン・ミンダナオ島のこども達を対象としたオンライン野球教室を開催する。今後もJICAと読売巨人軍は、相互の連携を一層深めながら、スポーツを通じた社会課題の解決に向けて取り組んでいく方針である。

<連携協定に基づく主な活動内容>
1.野球の普及・振興のための活動
・巨人軍コーチによる途上国での野球指導(オンライン及びオンサイト)
・JICA海外協力隊員による野球指導における巨人軍のノウハウ活用
・現地派遣前の隊員を対象とした野球指導に関するジャイアンツアカデミーでの研修実施
・巨人軍による幼児から小学生向けテキスト「Giants Method ホップ ステップ ジャイアンツ!」の英語版の作成と隊員による活用
・ジャイアンツアカデミー事業の途上国展開可能性の検討
・途上国の野球施設の改修に関する検討、用具の提供等

2.野球を通じた多様性のある社会、平和な社会の実現への貢献を目指した活動
・巨人軍女子チーム選手による途上国女子選手への指導
・野球教室等のスポーツ参加機会の提供
・途上国における社会課題の解決に向けた啓発活動や平和な社会の実現につながる活動の実施