死因の8.5%が新型コロナで第3位:21年10カ月間

前年15位から急上昇、コロナ死者7倍の5万人超に

2022/01/18

 フィリピン統計庁(PSA)は1月17日、2021年10カ月間(1月~10月)の死因統計(暫定値、2021年11月29日時点)を発表した。

 当10カ月間の死者は前年同期比(以下同様)18.8%増の60万4,329人であった。死因第1位は虚血性心疾患で28.0%増の11万0,332人(シェア18.3%)、第2位は脳血管疾患で10.9%増の5万8,880人(同9.7%)であった。第3位は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で600.2%増(7倍)の5万1,514人(同8.5%、COVID-19感染と確認できたケース)、前年同期の15位から急浮上した。

 第4位は新生物(癌)で12.1%減の4万8,937人(同8.1%)、前年同期は5万5,700人で死因の第2位だった。第5位は真性糖尿病で17.5%増の3万8,584人(同6.4%)、第6位は高血圧疾患で25.1%増の3万2,614人(同5.4%)、第7位は肺炎で11.4%減の2万6,328人(同4.4%)であった。肺炎は前年同期の死因第5位から2ランク下げたが、COVID-19の急増と関連している可能性がある。第8位はCOVID-19と疑われるが特定できなかった疾患で30.9%増の2万3,771人(同3.9%)、第9位はその他心臓疾患で14.0%増の1万9,314人(同3.2%)、第10位は慢性下気道疾患で2.5%増の1万7,771人(同2.9%)となっている。

 疑わしいケースなどを含めたCOVID-19関連の死者は合計7万5,285人で全体の12.5%を占めた。死因がCOVID-19と確認できたのは上記のように5万1,514人で3番目であった。全国17地域のうち3地域がCOVID-19による1万人以上の死亡を報告している。最多はマニラ首都圏(NCR)で1万8,044件、次いでカラバルソンの1万6,630件、中央ルソンの1万4,252件。NCRでは、ケソン市(3,955件)、マニラ市(2,558件)、パシグ市(1,832件)、カロオカン市(1,505件)、マカティ市(1,204件)と続いた。