27日に2021年GDP発表、事前予想中間値は5.3%

最高6.0%、最低4.8%、BW紙の18名対象直前調査

2022/01/24

  フィリピン統計庁(PSA)は、1月27日(木)午前10時より、2021年第4四半期(10月~12月)及び年間のGDPなど国民勘定統計を発表する。

 現地有力経済紙であるビジネスワールド紙が先週実施した18名のエコノミストの2021年第4四半期GDP成長率直前予想集計では、不振であった前年同期(マイナス8.3%)の反動ということもあって、当然のことながらかなりのプラス成長であったことでは一致しているが、大幅なマイナス成長からの回復ピッチとしてはさほど強くはなかったと見られている。18名の2021年第4四半期GDP成長率予想の中間値はプラス6.5%、最高値はプラス7.8%、最低値はプラス3.9%となっている。

 2021年の年間成長率予想集計での中間値はプラス5.3%、最高値は6.0%、最低値は4.6%で、第4四半期と同様、2020年の大幅マイナス成長のあとにしては、回復ピッチは鈍かったと見られている。新型コロナウイルス感染再拡大やデルタ変異株出現、その対策としての地域隔離措置の再強化などが響いた。ちなみに、2020年はマイナス9.6%(改訂値)と極度に不振、1998年のマイナス0.5%以来22年ぶりのマイナス成長となった。そして、比較可能な統計データが残る1947年以降で最大の減少率であった。

 フィリピンのGDP実質成長率の推移(単位:%)
08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21年 9カ月
2018年基準 4.3 1.4 7.3 3.9 6.9 6.8 6.3 6.3 7.1 6.9 6.3 6.1 -9.6 4.9% 
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、21年は9カ月間)