1月の新車販売、11%減の2万0,765台(工業会ベース)

オミクロン株響く、首位トヨタのシェアは47.6%へ上昇

2022/02/13

 フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)が、2月10日、2022年1月の新車販売動向を発表した。

 それによると、2022年1月のフィリピン国内四輪車新車販売台数(CAMPIとTMA加盟企業分:以下、工業会加盟企業分と記す)は、前年同月比11.2%減の2万0,765台にとどまった。1月は新型コロナウイルスのオミクロン株感染急増に伴うマニラ首都圏など主要地域のコロナ警戒レベル3への引き上げが響いた。
 
 車種別では、乗用車が前年同月比(以下同様)20.7%減の5,784台(構成比28%)と二桁減少した。一方、商用車は6.9%減の1万4,981台(構成比72%)であった。商用車の主力である小型商用車は3.5%減の1万1,893台、アジア仕様多目的車(AUV)は21.4%減の2,452台であった。

 1月のブランド別シェアは、トヨタの47.57%(9,877台)が依然断トツであった。2位は三菱自動車の14.23%(2,954台)、3位が日産自動車の8.58%(1,781台)、4位がスズキの6.89%(1,430台)であった。

 上記の販売台数、前年同期比、シェアなどは、工業会加盟企業ベースの数値であり、CAMPIを脱退した韓国系の現代アジア・リソース(HARI)分などを含まないベースである。工業会ベースの2021年の年間販売台数は前年比20%増の26万8,488台であった。新型コロナウイルスパンデミック発生やその対策としての厳格な地域隔離措置によって非常に不振であった2020年(39.5%減)の反動という要素もあって二桁増加となった。しかし、長引く新型コロナ禍や断続的な地域隔離措置強化などが響き本格回復には至らなかった。