保険業界の収益、ドゥテルテ政権下で64%増加

21年9カ月間収入は前年同期比29%増の2,787億ペソ

2022/02/13

 このほどフィリピン保険委員会(IC)がホームページ上に、2021年9カ月間(1月~9月)の保険業界概況を発表した。それによると、2021年9カ月間のフィリピン保険業界全体の正味保険料収入は前年同期比(以下、同様)28.7%増の2,786億5,740万ペソへと二桁増加した。正味保険料収入対GDP比率は2.03%で前年同期の1.69%から上昇した。

 業種別では、生命保険(生保)業界の正味保険料収入が32.8%増の2,306億1,340万ペソと全体の83%を占めた。伝統的生命保険の正味保険料収入は11.9%増と堅調、変額保険は40.4%増と大幅増加した。特に、変額保険の一時払い保険料収入が126.8%増と急増した。損害保険(損保)業界の正味保険料収入は7.6%増の381億4,650万ペソ、ミューチュアル・ベネフィット(MBA)業界は34.5%増の98億9,750万ペソであった。

 2021年9カ月間の保険業界の合計純利益は31%増の375億ペソであった。生保業界が39.4%増の298億8,160万ペソ、損保業界が10.4%減の43億3,620万ペソ、MBA業界が40.2%増の32億8,220万ペソであった。

 ICのデニス・フナ委員長は、「フィリピンの保険業界はドゥテルテ政権下で力強い成長を遂げている。2021年についても、新型コロナウイルス禍で保険の重要性が一段と認識されるようになっている」とコメントした。

 フナ委員長によると、2021年9カ月間の正味保険料収入は、ドゥテルテ政権発足時の2016年9カ月間の1,696億ペソから64%増加、対GDP比率は同様に1.64%から2.03%へと上昇している。さらに、純利益も同様に229億ペソから375億ペソへと64%増加、総資産も同様に1兆3,200億ペソから2兆ペソへと52%増加しているとのことである。