1月のOFW送金2.5%増の30億ドル、12カ月連続増

銀行経由27億ドル、日本から10.7%増の1.6億ドルで3位

2022/03/16

 フィリピン中央銀行(BSP)対外収支データによると国際通貨基金(IMF)の「国際収支国際投資ポジションマニュアル」(BPM第6版)に準拠した包括的OFW送金データ(銀行経由現金送金+帰国時持参分+非現金型資産贈与含む)によると、2022年1月の包括的フィリピン人海外就労者(OFW)本国送金額(速報値)は前年同月比2.5%増の29億6,600万米ドルとなった。

 月別包括的OFW送金額推移   (単位:百万米ドル、対前年同月伸び率:%)
2021年  22年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
送金額 2,895 2,759 2,801 2,574 2,652 2,936 3,167 2,889 3,026 3,117 2,770 3,298 2,966
伸び率 -1.7 5.2 5.6 13.1 13.3 7.3 2.6 4.8 4.8 2.4 4.8 2.9 2.5
(出所:BSP資料より作成、全て速報値)

 2022年1月の包括的フィリピン人海外就労者(OFW)本国送金額のうち、中央銀行が把握している公式銀行ルートによる現金送金額(速報値)は前年同月比2.5%増の26億6,800万米ドルだった。そのうち陸上ベースのOFWからの送金額は2.9%増の21億0,300万米ドル、海上ベースのOFWからの送金は1.3%増の5億6,500万米ドル。

 送金元の国別動向については、1位が米国で前年比3.3%増の10億9,900万米ドル(シェア41.2%)、2位はシンガポールの7.0%増の1億9,700万米ドル(同7.4%)、3位日本の10.7%増の1億5,850万米ドル(同5.9%)、4位サウジアラビアの5.9%増の1億5,760万米ドル(同5.9%)、5位英国の4.7%増の1億2,900万米ドル(同4.8%)、アラブ首長国連邦、カナダ、台湾、カタール、マレーシアなど。上位10カ国で送金全体の79.6%を占めた。

 ただし、情報筋による送金データにはある程度の制約がある。海外の様々な都市の送金センターの一般的なやり方として、コルレス銀行を通じて送金を処理するが、コルレス銀行の大部分が米国にある。また、マネークーリエ(現金宅配)サービスを通じて処理された送金は、実際の送金の出所(国)によって分類できない。

 月別OFWからの銀行経由送金額推移   (単位:百万米ドル、対前年同月伸び率:%)
2021年 22年
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月
送金額 2,603 2,476 2,514 2,305 2,382 2,638 2,853 2,609 2,737 2,812 2,502 2,987 2,668
伸び率 -1.7 5.0 4.9 12.7 13.1 7.0 2.5 5.1 5.2 2.4 5.1 3.3 2.5
(出所:BSP資料より作成、全て速報値)