1月の財政赤字、66%増の234億ペソ
プライマリーバランスは422億ペソの黒字
2022/03/18
フィリピン財務局は3月17日、2022年1月の財政収支速報を発表した。それによると、2022年1月は234億ペソの赤字となり、前年同月から赤字が66.3%拡大した。歳出の増加率を歳入が下回ったことを反映している。
当1月の歳入は前年同月比(以下同様)6.7%増の2,781億ペソ。そのうち税収は10.5%増の2,553億ペソ(シェア92%)だった。内訳は、内国歳入庁(BIR)が7.5%増の1,958億ペソ、関税局(BOC)は23.4%増の583億ペソ、その他税収は27.5%減の12億ペソ。
非税収は23.3%減の228億ペソ(シェア8%)と二桁減。財務局(BTr)の収入が41.7%減の109億ペソに留まったのが響いた。比較対象の前年1月は国家送電公社(TRANSC)及びフィリピン娯楽賭博公社(PAGCOR)の高配当で収入が大きかった。民営化の収益と手数料などその他収入は8.0%増の119億ペソだった。
一方、歳出は9.7%増の3,015億ペソと増加、地方交付税の交付などによる。歳出のうち利払い額は39.4%増の656億ペソで、歳出全体の21.7%を占めた。
歳出から歳入と利払い費を除外して算出されるプライマリーバランス(PB、基礎的収支)に関しては、422億ペソの黒字で、前年同月から黒字が27.9%拡大した。
財政収支動向 (単位:億ペソ)
(出所:フィリピン財務局資料より作成)
フィリピン財政赤字と対GDP比率推移 (単位:億ペソ)
(出所:フィリピン財務局資料より作成)
当1月の歳入は前年同月比(以下同様)6.7%増の2,781億ペソ。そのうち税収は10.5%増の2,553億ペソ(シェア92%)だった。内訳は、内国歳入庁(BIR)が7.5%増の1,958億ペソ、関税局(BOC)は23.4%増の583億ペソ、その他税収は27.5%減の12億ペソ。
非税収は23.3%減の228億ペソ(シェア8%)と二桁減。財務局(BTr)の収入が41.7%減の109億ペソに留まったのが響いた。比較対象の前年1月は国家送電公社(TRANSC)及びフィリピン娯楽賭博公社(PAGCOR)の高配当で収入が大きかった。民営化の収益と手数料などその他収入は8.0%増の119億ペソだった。
一方、歳出は9.7%増の3,015億ペソと増加、地方交付税の交付などによる。歳出のうち利払い額は39.4%増の656億ペソで、歳出全体の21.7%を占めた。
歳出から歳入と利払い費を除外して算出されるプライマリーバランス(PB、基礎的収支)に関しては、422億ペソの黒字で、前年同月から黒字が27.9%拡大した。
財政収支動向 (単位:億ペソ)
期間 | 1月 | ||
年 | 2021年 | 2022年 | 伸び率 |
歳入 | 2,607 | 2,781 | 6.7% |
税収 | 2,310 | 2,553 | 10.5% |
内国歳入庁(BIR) | 1,822 | 1,958 | 7.5% |
関税局(BOC) | 473 | 583 | 23.4% |
その他 | 16 | 12 | -27.5% |
非税収 | 297 | 228 | -23.3% |
財務局(BTr) | 187 | 109 | -41.7% |
その他 | 110 | 119 | 8.0% |
歳出 | 2,748 | 3,015 | 9.7% |
利払い | 470 | 656 | 39.4% |
その他 | 2,278 | 2,359 | 3.6% |
財政収支 | -141 | -234 | 赤字66.3%拡大 |
プライマリーバランス | 330 | 422 | 27.9% |
フィリピン財政赤字と対GDP比率推移 (単位:億ペソ)
項目 | 年間実績推移 | |||||||||
年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 |
財政赤字 | 2,428 | 1,641 | 731 | 1,217 | 3,534 | 3,506 | 5,583 | 6,602 | 13,714 | 16,701 |
対GDP比 | 2.3% | 1.4% | 0.6% | 0.9% | 2.4% | 2.2% | 3.2% | 3.5% | 7.6% | 8.6% |