21年の死因、新型コロナ9.7%で第3位(前年14位)

疑い例を含めると13.8%で2位、1位は虚血性心疾患

2022/03/30

  フィリピン統計庁(PSA)は3月29日、2021年通年(1月~12月)の死因統計(暫定値、2022年1月31日時点)を発表した。

 2021年の報告された死者は前年比(以下、同様)24.8%増の76万6,126人であった。死因第1位は虚血性心疾患で29.7%増の13万6,575人(シェア17.8%)、第2位は脳血管疾患で15.3%増の7万4,262人(同9.7%)、第3位は新型コロナウイルス(COVID-19感染と確認できるケース)で694.4%増(約8倍)の7万4,008人(同9.7%)。2020年は9,316人(同1.5%)で14位であったが、シェア、順位ともに急上昇した。
 
 第4位は新生物(癌)で10.3%減の5万9,503人(同7.8%)である。第5位は真性糖尿病で21.0%増の4万8,267人(同6.3%)、第6位は高血圧疾患で31.5%増の4万1,719人(同5.4%)、第7位は肺炎で5.3%減の3万2,477人(同4.2%)であった。肺炎は前年同期の死因第5位から2ランク下げたが、COVID-19の急増と関連している可能性がある。第8位はCOVID-19と疑われるが特定できなかった疾患で51.9%増の3万1,715人(同4.1%)。

 COVID-19感染疑い例も含めたCOVID-19がらみの死者は合計10万5,723人で、死亡総数の13.8%を占め、虚血性心疾患に次ぐ第2位となった。

 全国17地域のうち、COVID-19による死者の最も多かった地域はカラバルソンで、死者2万1,165人、COVID-19による死者全体の20.0%を占めた。次いで首都圏(NCR)の2万0,924人(シェア19.8%)、中央ルソンの1万8,828人(同17.8%)。一方、最も少なかった地域はムスリム・ミンダナオ・バンサモロ自治区(BARMM)の162人だった。首都圏(NCR)では、死者が最も多かった都市はケソン市で、地域全体の22.3%を占める4,660人だった。次いで、マニラ市の2,976人(シェア14.2%)、パシグ市の2,075人(同9.9%)。