21年GDP成長率、5.7%へ上方改訂(速報値5.6%)

20年はマイナス9.5%(速報値マイナス9.6%)に改訂

2022/04/08

 4月7日、フィリピン統計庁(PSA)は、2021年国内総生産(GDP)実質成長率を、1月発表の速報値5.6%から5.7%へと上方改訂した。第4四半期に関しては7.7%から7.8%へと上方改訂した。

 2021年間のセクター別成長率は、鉱工業が8.2%から8.5%へ、サービス産業が5.3%から5.4%へと上方改訂された。農林水産業はマイナス0.3%で変更はなかった。支出面では、家計最終消費支出(HFCE)は4.2%のままであったが、政府最終消費支出(GFCE)が7.0%から7.1%へ、総資本形成(GCF)が19.0%から20.3%へ、輸出は7.8%から8.0%へ、GDPのマイナス勘定となる輸入は12.9%から13.0%へと上方改訂された。一方、国民総所得(GNI)成長率は1.6%から1.7%へと上方改訂された。
 
 また、比較可能な統計データが残る1947年以降で最悪の落ち込みとなった2020年のGDPについては、当初発表のマイナス9.6%からマイナス9.5%へと改訂された。近年のGDP成長率推移は以下のとおりとなる。

 フィリピンのGDP実質成長率の年間推移(2018年基準、単位:%)
09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21   22予 23予
伸び率 1.4 7.3 3.9 6.9 6.8 6.3 6.3 7.1 6.9 6.3 6.1 -9.5  5.7 7~9  6~7 
(出所:フィリピン統計庁資料より作成、22年と23年は政府目標)