模型のタミヤ、セブに20億ペソで新工場建設

海外唯一の製造拠点の生産能力20%増強へ

2022/04/27

 プラモデルやラジコンモデルの大手である株式会社タミヤ(本社:静岡市駿河区)は、フィリピンのセブの製造子会社「タミヤ フィリピン」(本社工場:セブ・マクタン島特別輸出加工区)の生産能力増強のために20億ペソを投資する。これまで、投資額は15億ペソなどと報じられていたが、20億ペソに達する見込みである。

 4月26日付けフィリピン通信社(PNA)報道によると、フィリピン貿易産業省(DTI)は、4月26日、「タミヤの田宮俊作会長兼社長は、タミヤ フィリピンがセブ ライトインダストリアルパークに新工場を設置するという報道を確認するとともに、そのための投資額は20億ペソと表明した」と発表した。

 タミヤ製品は、新型コロナウイルス禍による巣篭り需要もあって堅調に推移している。製品によっては、20%以上の伸びを見せている製品もあることから、セブでの生産能力増強決定に至った。タミヤ フィリピンのセブ・マクタン島特別輸出加工区の工場は、現在タミヤの唯一の海外製造拠点であり年間輸出額は2,400万ドル、タミヤ全体の輸出額の80%を占めている。面積は約4万平米、従業員数は約1,200名。

 建設が決定された新工場は2023年9月完工予定、全体の生産能力を20%増加させる。また、300人の追加雇用につながるとのことである。DTIのラモン・ロペス大臣は、「タミヤは、フィリピンで約30年間事業展開している。新型コロナパンデミック禍にもかかわらず拡大計画を進めていることは、フィリピン人就労者の質や効率性への信認のあらわれである」とコメントした。