航空大手2社、第1四半期の業績明暗別れる

PAL11億ペソの黒字、セブ航空76億ペソの赤字

2022/05/15

  フィリピン航空の持株会社であるPALホールディングス(証券コード:PAL)は5月13日、2022年第1四半期(1月~3月)の事業報告書を開示した。

 それによると、PALの当第1四半期の総収入は前年同期比(以下、同様)185%増の236億2,000万ペソ、営業費用は65%増の218億3,000万ペソ、その他費用は85%減の5億1,000万ペソ。これらの結果、帰属純利益は10億6,000万ペソとなり、前年同期の赤字86億ペソから黒字転換した。乗客数が大幅に増加した結果、旅客収入は222%増の171億4,000万ペソ。また、貨物収入は84%増の45億6,000万ペソ、付帯収入は288%増の19億2,000万ペソだった

 一方、格安航空(LCC)最大手であるセブ航空(証券コード:CEB、ブランド名:セブ・パシフィック航空)は既に、2021年第1四半期の事業報告書を提出済みである。その動向は以下のとおり。
 
<セブ・パシフィック航空>
 既報のとおり、セブ航空(証券コード:CEB)の営業収入は148%増の67億1,000万ペソ。そのうち、旅客収入は256%増の31億6,000万ペソと急増。貨物収入は40%増、付帯収入は239%増だった。営業費用は燃料費の値上がりにより26%増加したが、大幅な増収で、営業損失額は22%減の53億4,000万ペソへと縮小した。しかし、転換社債のデリバティブ取引の損失や為替換算損失が発生したこともあって、純損失額(赤字)は4%増の76億ペソへと拡大した。当第1四半期の乗客数は272%増(約3.7倍)の204万9,366人、貨物取扱量は3,420万キロ(kg)と36%増加した。