三菱造船、27日に比向け大型巡視船2番船が出港
比沿岸警備隊へ納入、ヘリ用設備や無人潜水機装備保有
2022/05/29
三菱重工グループの三菱造船(本社:横浜市西区)がフィリピン運輸省(DOTr)より受注して下関造船所で建造した大型の多目的対応船(大型巡視船)2隻のうち、2番船の出港式が、5月27日に下関造船所において開催された。
1番船は今年2月にマニラに到着、5月6日に命名・就役式典が開催された。船名は対外抵抗運動のヒロインにちなんで「BRPテレサマグバヌア」と命名されている。2番船の命名・就役式典は9月頃に命名・就役式が開催される予定である。
これらの多目的対応船は、フィリピン沿岸警備隊(PCG)に配備され、荒天時の救難活動や沖合・沿岸域での巡回業務において重要な役割を担う。長さ約96.6メートル、最大速力24ノット、4,000海里以上の航続距離能力を有するほか、排他的経済水域(EEZ)を監視する能力を持つ通信設備やヘリコプター用設備、遠隔操作型の無人潜水機、高速作業艇など、海洋状況の把握と海事法執行活動に必要な装置や機器を装備している。フィリピンのEEZや公海における海難事故や海上犯罪への迅速な対応能力の向上に寄与する。
多目的対応建造資金は、2016年10月に調印された「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化計画(フェーズ2)」での円借款供与(供与限度額:164億5,500万円、金利:年0.1%、償還{据置}期間:40年{10年の据置期間を含む}、調達条件:日本タイド)のもとで調達。
なお、日本は、フィリピンの海洋安全対応能力強化を多面的かつ継続的に支援してきている。2013年12月に調印された「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化計画(供与限度額:187億3,200万円)で、PCGに巡視船(全長44メートル)10隻供与を決定、2016年8月に引き渡しが開始され、2018年8月に10隻目の引き渡しが完了した。また、「経済社会開発計画」のもとで、13隻の15メートル級高速ゴムボートもPCGへ無償供与されている。また、2017年から2018年にかけては、海上自衛隊練習機「TC-90」5機のフィリピン海軍への引き渡し(移転)も行われた。さらに、航行安全の向上のため、沿岸無線通信整備、灯台・浮標等の修復・増設、航路標識施設船供与なども行ってきている。
技術協力プロジェクトでは、「海上保安人材育成プロジェクト」、「海上保安教育・人材育成管理システム開発プロジェクト」、「海上法執行実務能力強化プロジェクト」などを通じ、PCG職員の教育システムの構築や法執行・船舶運航に関する教育訓練プログラムの開発・強化に取り組んできている。また、日本国内においては、JICAと海上保安庁などの協力によるフィリピンを含む各国の海上保安機関向けに、海上犯罪対処能力、海難事故・油流出事故への対応能力向上などのための各種研修が継続的に実施されている。
1番船は今年2月にマニラに到着、5月6日に命名・就役式典が開催された。船名は対外抵抗運動のヒロインにちなんで「BRPテレサマグバヌア」と命名されている。2番船の命名・就役式典は9月頃に命名・就役式が開催される予定である。
これらの多目的対応船は、フィリピン沿岸警備隊(PCG)に配備され、荒天時の救難活動や沖合・沿岸域での巡回業務において重要な役割を担う。長さ約96.6メートル、最大速力24ノット、4,000海里以上の航続距離能力を有するほか、排他的経済水域(EEZ)を監視する能力を持つ通信設備やヘリコプター用設備、遠隔操作型の無人潜水機、高速作業艇など、海洋状況の把握と海事法執行活動に必要な装置や機器を装備している。フィリピンのEEZや公海における海難事故や海上犯罪への迅速な対応能力の向上に寄与する。
多目的対応建造資金は、2016年10月に調印された「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化計画(フェーズ2)」での円借款供与(供与限度額:164億5,500万円、金利:年0.1%、償還{据置}期間:40年{10年の据置期間を含む}、調達条件:日本タイド)のもとで調達。
なお、日本は、フィリピンの海洋安全対応能力強化を多面的かつ継続的に支援してきている。2013年12月に調印された「フィリピン沿岸警備隊海上安全対応能力強化計画(供与限度額:187億3,200万円)で、PCGに巡視船(全長44メートル)10隻供与を決定、2016年8月に引き渡しが開始され、2018年8月に10隻目の引き渡しが完了した。また、「経済社会開発計画」のもとで、13隻の15メートル級高速ゴムボートもPCGへ無償供与されている。また、2017年から2018年にかけては、海上自衛隊練習機「TC-90」5機のフィリピン海軍への引き渡し(移転)も行われた。さらに、航行安全の向上のため、沿岸無線通信整備、灯台・浮標等の修復・増設、航路標識施設船供与なども行ってきている。
技術協力プロジェクトでは、「海上保安人材育成プロジェクト」、「海上保安教育・人材育成管理システム開発プロジェクト」、「海上法執行実務能力強化プロジェクト」などを通じ、PCG職員の教育システムの構築や法執行・船舶運航に関する教育訓練プログラムの開発・強化に取り組んできている。また、日本国内においては、JICAと海上保安庁などの協力によるフィリピンを含む各国の海上保安機関向けに、海上犯罪対処能力、海難事故・油流出事故への対応能力向上などのための各種研修が継続的に実施されている。