米国0.75%利上げ、比でも利上げピッチ加速の可能性
6月23日、8月18日連続の可能性濃厚に、それ以降も
2022/06/16
米国の大幅追加利上げの動きを受けて、フィリピンでも利上げピッチが加速する可能性が高まった。
米国連邦準備理事会(FRB)は、6月14日~15日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)において0.75%の利上げを決定した。40年ぶり以上の高インフレに達した状況などに対応すべく、通常の利上げ幅0.25%の3倍となる0.75%の大幅利上げ決定に至った。0.75%という利上げ幅は27年7カ月ぶりの大きさである。また、2022年末までに合計1.75%の追加利下げの可能性も示唆された。
フィリピン中央銀行は(BSP)は、現在、年8回の金融委員会(MB)政策定例会合を開催している。2022年のMB定期政策会合は、2月17日、3月24日、5月19日、6月23日、8月18日、9月22日、11月17日、12月15日に開催と予定されている。
すなわち、来週6月23日に、2022年4回目のMB政策定例会合が開催される。上記のような米国の0.75%の大幅利上げ決定、フィリピンの5月のインフレ率が5.4%と3年半ぶりの高水準となったこともあって、6月23日の政策定例会合において、追加利上げが決定されることは確実となった。
また、BSPの新総裁として指名されたフェリーペ・メダーリャ氏は、既に、8月18日に開催される今年5回目のMB政策定例会合においても、連続で追加利上げが行われる可能性を示唆しているが、連続追加利上げの可能性がかなり高まったといえる。また、それ以降のMB定例会合でも追加利上げが決定されることになりそうだ。1回の利上げ幅は0.25%と見られてきたが、インフレや米国等の動き次第で利上げ幅が拡大する可能性も考えられるようになったといえよう。また、定例会合だけでなく、臨時会合での決定ということも考えられる。
なお、5月19日に開催された今年3回目のMB政策定例会合では、2018年11月15日以来3年半ぶりに政策金利体系の0.25%引き上げが決定された。すなわち、主要政策翌日物借入金利(RRP)2.25%を中心とする1.75%~2.75%という金利コリドーに移行されることになった。これまでは、2016年に中央銀行が金利コリドー制を導入して以降の最低水準であるRRP2.00%を中心とする1.50%~2.50%という金利コリドーが、2020年12月17日以来11会合連続で継続されてきたが、インフレ高進対応策として小幅ながら引き上げが決定された。
フィリピンのインフレ率推移(2012年基準と2018年基準との比較)
(出所:PSA資料などより作成、2022年と2023年予想はBSPの5月19日時点の予想)
米国連邦準備理事会(FRB)は、6月14日~15日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)において0.75%の利上げを決定した。40年ぶり以上の高インフレに達した状況などに対応すべく、通常の利上げ幅0.25%の3倍となる0.75%の大幅利上げ決定に至った。0.75%という利上げ幅は27年7カ月ぶりの大きさである。また、2022年末までに合計1.75%の追加利下げの可能性も示唆された。
フィリピン中央銀行は(BSP)は、現在、年8回の金融委員会(MB)政策定例会合を開催している。2022年のMB定期政策会合は、2月17日、3月24日、5月19日、6月23日、8月18日、9月22日、11月17日、12月15日に開催と予定されている。
すなわち、来週6月23日に、2022年4回目のMB政策定例会合が開催される。上記のような米国の0.75%の大幅利上げ決定、フィリピンの5月のインフレ率が5.4%と3年半ぶりの高水準となったこともあって、6月23日の政策定例会合において、追加利上げが決定されることは確実となった。
また、BSPの新総裁として指名されたフェリーペ・メダーリャ氏は、既に、8月18日に開催される今年5回目のMB政策定例会合においても、連続で追加利上げが行われる可能性を示唆しているが、連続追加利上げの可能性がかなり高まったといえる。また、それ以降のMB定例会合でも追加利上げが決定されることになりそうだ。1回の利上げ幅は0.25%と見られてきたが、インフレや米国等の動き次第で利上げ幅が拡大する可能性も考えられるようになったといえよう。また、定例会合だけでなく、臨時会合での決定ということも考えられる。
なお、5月19日に開催された今年3回目のMB政策定例会合では、2018年11月15日以来3年半ぶりに政策金利体系の0.25%引き上げが決定された。すなわち、主要政策翌日物借入金利(RRP)2.25%を中心とする1.75%~2.75%という金利コリドーに移行されることになった。これまでは、2016年に中央銀行が金利コリドー制を導入して以降の最低水準であるRRP2.00%を中心とする1.50%~2.50%という金利コリドーが、2020年12月17日以来11会合連続で継続されてきたが、インフレ高進対応策として小幅ながら引き上げが決定された。
フィリピンのインフレ率推移(2012年基準と2018年基準との比較)
年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年予 | 2023年予 |
2018年基準 | N.A. | N.A. | N.A. | N.A. | 2.4% | 2.4% | 3.9% | 4.6% | 3.9% |
2012年基準 | 0.7% | 1.3% | 2.9% | 5.2% | 2.5% | 2.6% | 4.5% | N.A. | N.A. |
インフレ目標 | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% |