第2四半期のスマホ出荷、3%減の430万台

1位~3位と5位が中国ブランド、4位サムスン

2022/08/31

 IT専門調査企業であるインターナショナル・データ社(IDC)は8月30日、2022年第2四半期(4月~6月)のフィリピンのスマートフォン(スマホ)市場に関するレポートを発表した。

 それによると、2022年第2四半期のフィリピンにおけるスマホ出荷台数は前年同期比3.1%減の430万台と、4四半期連続で前年同期を下回った。しかし、対前期比では9.1%増であった。

 IDCフィリピンの市場アナリストのメデス氏によると、トランシオン(Transsion)やチェリー(Cherry)モバイルなどが新モデルを発売したことで、200米ドル未満のスマホの出荷台数が前期に比べて大幅に伸びたが、需給の低迷により年間ベースでは減少した。景気の逆風により個人消費が落ち込み、高価格帯のモデルの出荷台数が鈍化した。IDCは、「生活費の上昇と生活必需品・主食の物価上昇により、スマホへの消費者の支出は引き続き圧迫され、2022年は2019年と比較して2%増か横ばいで終わる」と予想している。

 販売機種トップ5のうち4つを中国ブランドが占めた。首位は中国OPPO(オッポ)のサブブランドと位置づけられるrealme(リアルミー)で、シェア21.8%であった。第9シリーズの導入により、200米ドル~400米ドルの価格帯の販売が好調、6四半期連続首位となった。2位は中国の伝音科技(Transsion、トランシオン)でシェア20.5%、スマホ市場の平均販売価格194米ドルに対し、トランシオンはわずか103米ドルで低価格を求める消費者のニーズに一致した。3位は中国の小米科技(Xiaomi、シャオミ)でシェア14.6%、4位は韓国のSamsun(サムソン電子)でシェア11.8%、5位は中国のvivo(ヴィーヴォ)でシェア10.7%と続く。