8月ペソが1.8%下落、8カ月間で9.2%下落

米金融政策が大きく影響、比対外収支悪化も響く

2022/09/01

 フィリピン銀行協会(BAP)のペソ対米ドル為替データによると、2022年8月31日の終値は1米ドル=56.145ペソで、前月末から1.015ペソ下落、率にして1.81%のペソ安となった。8月の終値ベースで最もペソ高となったのは5日の1米ドル=55.200ペソ、最もペソ安となったのは30日の1米ドル=56.225ペソ。

 月前半は米国の景気悪化観測やそれに伴うインフレ鈍化や金融引き締めピッチ緩和期待で55ペソ台で推移することが多かったが、後半はインフレ懸念再燃や金融引き締めが想定よりも長引くとの懸念、フィリピンの輸入急増に伴う対外収支悪化懸念などにより56ペソ台へと再下落、月間ではペソが1.81%下落、8カ月間では9.2%下落した。

 ペソ対米ドルレートの動き(年末値/月末値)
時期 年末・月末値 上昇率
2012年 41.050ペソ 6.80%
2013年 44.395ペソ -7.53%
2014年 44.720ペソ -0.73%
2015年 47.060ペソ -4.97%
2016年 49.720ペソ -5.35%
2017年 49.930ペソ -0.42%
2018年 52.580ペソ -5.04%
2019年 50.635ペソ 3.84%
2020年 48.023ペソ 5.44%
2021年 50.999ペソ -5.84%
2022年 1月末 50.950ペソ 0.10%
2月末 51.270ペソ -0.62%
3月末 51.740ペソ -0.91%
4月末 52.190ペソ -0.86%
5月末 52.370ペソ -0.34%
6月末 54.975ペソ -4.74%
7月末 55.130ペソ -0.28%
8月末 56.145ペソ -1.81%
8カ月間 - -9.17%
(出所:フィリピン銀行協会資料より作成)