東京海上、9年連続で「カーボン・ニュートラル」達成

フィリピンなどでのマングローブ植林でCO2吸収・固定

2022/09/14

 東京海上ホールディングス(東京海上)は、9月13日、「グループ全体(国内・海外)事業活動において2013年度から2021年度まで9年連続で『カーボン・ニュートラル』を達成した」と発表した。『カーボン・ニュートラル』とは、事業活動により生じるCO2排出量と、自然エネルギー利用や排出権取得、マングローブ植林等によるCO2吸収・固定効果換算量が等しい状態を指す。
 
 東京海上グループでは、グループ全体(国内・海外)の環境負荷削減とカーボン・ニュートラル実現に向け、これまで(1)省エネ・エネルギー効率化、(2)マングローブ植林によるCO2吸収・固定、(3)グリーン電力等自然エネルギー利用、(4)カーボン・クレジット(排出権)償却などを推進してきた。

 その結果、2021年度グループ全体事業活動により生じるCO2排出量を、マングローブ植林および自然エネルギー(グリーン電力証書)利用によるCO2固定・削減効果で相殺し、2013年度から9年連続で「カーボン・ニュートラル」を実現した。なお、子会社である東京海上日動火災保険(東京海上日動)は、2009年度以降毎年、13年連続で国内事業活動において『カーボン・ニュートラル』を実現している。
 
 東京海上グループの2021年度のCO2排出量8万3,484トンに対し、CO2吸収・固定・削減量は13万0,003トン(マングローブによる吸収・固定:13万トン、藻場づくり活動などを対象としたJ ブルークレジット3 トン)であった。なお、フィリピン等でのマングローブ植林プロジェクトを通じて20年間(1999年4月から2019年3月末まで)の間に生み出された生態系サービスの価値は累計約1,185億円に達しており、2038年度末には累計3,912億円となるとの試算結果を得ている。

 マングローブ植林は、脅威にさらされている生態系を活性化するだけでなく、CO2排出の吸収と固定を通じてCO2排出量をオフセットする。東京海上グループは、1999年にマングローブの植林を開始し、2022年3月末時点で、フィリピンなどアジア太平洋地域9カ国の1万1935ヘクタールにマングローブを植林した。

 東京海上グループは、これからも環境負荷削減や「カーボン・ニュートラル」の取り組みを推進し、SDGs(目標13「気候変動に具体的な対策を」等)の達成に貢献して行く方針である。