株価:9月は12.8%急落し5,700台央に、2年ぶり安値
金融引締懸念や外国人売りで、9カ月間で19.4%下落
2022/10/03
フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2022年9月30日の終値は5,741.07ポイントとなり、前月末と比べて12.80%急落した。9月の終値ベースでの最高値は12日の6,715.75ポイント、最安値は30日の5,741.07ポイントであった。
9月は、米国やフィリピンを含む各国の追加利上げの動き、それに伴う世界景気悪化懸念や世界的な株式市場変調、外国人の売り越し(月間で約136億ペソ)などによる弱気相場が続いた。28日には終値ベースで6,000台を割り込み、最終商い日の30日には、3.3%急落、2020年9月2日の5,738.39ポイント以来、約2年ぶりの安値に落ち込んだ。この安値は、新型コロナ対策としてのマニラ首都圏に対する初の地域隔離措置が発表された2020年3月13日の終値よりも低い水準である。
年初9カ月間では19.40%の下落となっている。9カ月間の大分類セクター別指数は、鉱業・石油株(資源株、+8.89%)のみ上昇した。資源株急上昇の要因は年前半の金属市況高騰。一方、サービス業株(-24.30%)、不動産株(-23.76%)、持株会社株(-19.22%)、工業株(-17.57%)、金融株(-8.69%)は下落した。PSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は15.08倍で、前年同月末の21.72倍から低下した。
9月末のPSE時価総額は15兆3,192億ペソ、そのうち国内企業時価総額が11兆9,992億ペソであった。年初9カ月の1日当たり平均売買額は前年同期比15.8%減の71億6,000万ペソ。外国人投資家は約672億ペソの売り越し(前年同期末815億ペソの売り越し)。外国人の売買額シェアは43%で、前年同期の33%から拡大した。
PSE指数(PSEi)の推移(年末値/月末価)
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成)
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
(出所:フィリピン証券取引所資料より作成、株価収益率はPSE基準算出数値)
9月は、米国やフィリピンを含む各国の追加利上げの動き、それに伴う世界景気悪化懸念や世界的な株式市場変調、外国人の売り越し(月間で約136億ペソ)などによる弱気相場が続いた。28日には終値ベースで6,000台を割り込み、最終商い日の30日には、3.3%急落、2020年9月2日の5,738.39ポイント以来、約2年ぶりの安値に落ち込んだ。この安値は、新型コロナ対策としてのマニラ首都圏に対する初の地域隔離措置が発表された2020年3月13日の終値よりも低い水準である。
年初9カ月間では19.40%の下落となっている。9カ月間の大分類セクター別指数は、鉱業・石油株(資源株、+8.89%)のみ上昇した。資源株急上昇の要因は年前半の金属市況高騰。一方、サービス業株(-24.30%)、不動産株(-23.76%)、持株会社株(-19.22%)、工業株(-17.57%)、金融株(-8.69%)は下落した。PSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は15.08倍で、前年同月末の21.72倍から低下した。
9月末のPSE時価総額は15兆3,192億ペソ、そのうち国内企業時価総額が11兆9,992億ペソであった。年初9カ月の1日当たり平均売買額は前年同期比15.8%減の71億6,000万ペソ。外国人投資家は約672億ペソの売り越し(前年同期末815億ペソの売り越し)。外国人の売買額シェアは43%で、前年同期の33%から拡大した。
PSE指数(PSEi)の推移(年末値/月末価)
時期 | 年末・月末値 | 上昇率 |
2012年 | 5,812.73ポイント | 32.95% |
2013年 | 5,889.83ポイント | 1.33% |
2014年 | 7,230.57ポイント | 22.76% |
2015年 | 6,952.08ポイント | -3.85% |
2016年 | 6,840.64ポイント | -1.60% |
2017年 | 8,558.42ポイント | 25.11% |
2018年 | 7,466.02ポイント | -12.76% |
2019年 | 7,815.26ポイント | 4.68% |
2020年 | 7,139.71ポイント | -8.64% |
2021年 | 7,122.63ポイント | -0.24% |
2022年 1月末 | 7,361.65ポイント | 3.36% |
2月末 | 7,311.01ポイント | -0.69% |
3月末 | 7,203.47ポイント | -1.47% |
4月末 | 6,731.25ポイント | -6.56% |
5月末 | 6,774.68ポイント | 0.65% |
6月末 | 6,155.43ポイント | -9.14% |
7月末 | 6,315.93ポイント | 2.61% |
8月末 | 6,583.65ポイント | 4.24% |
9月末 | 5,741.07ポイント | -12.80% |
9カ月間 | - | -19.40% |
フィリピン証券取引所のセクター別株価指数上昇率
項目 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年9カ月間 | 22年9月末指数 |
フィリピン証券取引所指数 | 4.68% | -8.64% | -0.24% | -19.40% | 5,741.07 |
全株指数 | 2.92% | -8.11% | -10.64% | -18.60% | 3,107.90 |
金融株指数 | 4.71% | -22.32% | 10.95% | -8.69% | 1,466.60 |
工業株指数 | -12.02% | -2.51% | 10.76% | -17.57% | 8,576.21 |
持株会社株指数 | 3.41% | -3.13% | -7.44% | -19.22% | 5,498.89 |
不動産株指数 | 14.51% | -11.80% | -12.14% | -23.76% | 2,454.80 |
サービス業株指数 | 6.13% | -1.11% | 31.19% | -24.30% | 1,503.69 |
鉱業・石油株指数 | -1.32% | 17.75% | 0.77% | 8.89% | 10,455.68 |
フィリピン証券取引所の推移(年末・年間値)
項目 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年9月末 |
フィリピン証券取引所指数 | 7,466.02 | 7,815.26 | 7,139.71 | 7,122.63 | 5,741.07 |
年・月末時価総額(億ペソ) | 161,467 | 167,053 | 158,889 | 180,811 | 153,192 |
国内企業時価総額(億ペソ) | 135,437 | 139,468 | 130,994 | 145,637 | 119,992 |
外国企業時価総額(億ペソ) | 26,030 | 27,585 | 27,895 | 35,174 | 33,200 |
1日平均売買額(億ペソ) | 71 | 73 | 73 | 90 | 72 |
外国人の売買額シェア | 51% | 55% | 45% | 36% | 43% |
外国人買越額(億ペソ) | -609 | -145 | -1,287 | -23 | -672 |
PER(株価収益率) | 17.89倍 | 16.52倍 | 24.88倍 | 22.84倍 | 15.08倍 |