三井住友銀行、680億円でRCBCに15%追加出資

普通株式保有比率20%へ、持分法適用会社に

2022/11/02

 三井住友フィナンシャルグループ(SMBC グループ)と三井住友銀行は、11月2日、「フィリピンの有力拡大商業銀行(ユニバーサルバンク)であるリサール商業銀行(RCBC、証券コード:RCB)との間で、RCBCの普通株式15.01%を、関係当局からの許認可等を前提として追加取得することに合意し、株式取得に係る契約及び業務提携に係る覚書を締結した」と発表した。

 今回の追加出資額は271億2,600万ペソ(約680億円)。この追加取得により、三井住友銀行のRCBC普通株式持分比率はこれまでの4.99%から20.00%となり、RCBCは三井住友フィナンシャルグループおよび三井住友銀行の持分法適用会社となる予定である。

 SMBCグループは、中長期的な目線でアジアの成長を捕捉する戦略として、マルチフランチャイズ戦略に取り組んでおり、重要国の一つと位置付けるフィリピンにおいては、2021年6月の4.99%出資を機にRCBCとの提携を開始している。1960年設立のRCBCは日系企業とも数多くの提携実績のあるユーチェンコ財閥グループの一社であり、現地銀行のなかでも最大規模で展開するジャパンデスク事業に加え、デジタルバンキング・ESG (環境、社会、ガバナンス)等の分野において高い評価を得ている地場主要銀行である。

 2021年の4.99%出資以降、幅広い事業領域での協働機会の協議を通じ、相互理解を深めてきた。その過程において、RCBCが中長期的に高い成長ポテンシャルを有すること、協働によるシナジー効果が見込めることを確認できたため、資本・業務両面での提携を一層強化することについて合意に至った。RCBCへの追加出資により、RCBCのフィリピン全土に亘る支店ネットワークや、リテールも含めた幅広い金融サービスの提供を通じ、フィリピンでの事業拡大を目指す三井住友銀行の顧客企業へのサポート体制の構築を実現していくとともに、SMBCグループとしてのフィリピンにおける成長戦略の一層の強化を図って行く方針である。

 三井住友銀行は、2015年9月1日、マニラ首都圏マカティ市にマニラ支店(Sumitomo Mitsui Banking Corporation Manila Branch)を開設し、営業を開始した。このマニラ支店開設は、2014年7月にフィリピン政府によって、外国銀行に対する参入規制が緩和されて以来、外国銀行として初の支店開設となった。1975年に駐在員事務所を設置し、現地での情報収集活動を行ってきたが、マニラ支店開設により、フィリピン国内で預金、資金、為替等の銀行サービスを提供することが可能となった。現在、顧客へのサービス体制を拡充し、現地における金融ニーズにきめ細かく対応している。

 RCBCは全国に446支店、現金自動預払機(ATM)1,280台、1,345のATM Goターミナルを有している。日系企業800社超と取引を有し、主要工業団地に支店を開設するなど、日系企業に対し充実した金融サービスを提供している。2022年上半期の総収入は前年同期比24%増の212億3,000万ペソ、主力の融資業務などによる純金利収入は18%増、純利益は同84%増の61億3,500万ペソと大幅増益となった。

 2022年6月末の総資産は前年同期末比19%増の1兆30億ペソと大台を突破、当地民間銀行で第6位へと上昇している、受入預金残高は同24%増の7,395億1,000万ペソ。自己資本は1,120億4,800万ペソ、バーゼルⅢ基準でのリスク加味自己資本比率(CAR)15.49%で中央銀行の最低基準10%をかなり上回っている。補完資本(TIER2)を除いた普通株式中核自己資本(CET1)比率も12.38%と良好、三井住友銀行の追加出資後は16.5%に上昇、民間銀行第4位となる見込み。