ヤクルトのミンダナオ新工場、来年前半に稼働へ
海外第4位のフィリピン市場における好調な需要に対応
2022/11/10
フィリピンにおけるヤクルトの販売が好調であり生産能力増強が必要となっており、フィリピン ヤクルト(ヤクルト本社40%出資の持分法適用会社)は、ミンダナオ島にフィリピン第2工場を建設しつつある。
第2工場建設プロジェクトは2019年6月に始動、新型コロナ禍にもかかわらず建設が順調に進展、現在、建屋がほぼ完工している。そして、来年前半に「ヤクルト」と「ヤクルトライト」の生産を開始する見込みである。第2工場は、ミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に立地。敷地面積は約4万1,738平米、建築面積は約1万8,709平米、延床面積は約2万5,583平米(着工時の発表数字)となる。この場所はミンダナオ島以南での販売を拡大し、かつビサヤ地方をバックアップできることから、第2工場建設地として決定された。生産体制が強化されることで、市場深耕による需要増加に対応し、更なる発展を目指す。
フィリピン第2工場の生産能力は、生産開始時(2023年上半期)で1日当り160万本を予定している。その後も順次設備を増強し、最大生産能力は、1日当り320万本を見込んでいる。第2工場の生産開始当初のフィリピンヤクルトでの総生産本数はカランバ工場(第1工場)とあわせて、1日当り580万本(第1工場420万本、第2工場160万本)を予定している。その後、同740万本(第1工場420万本、第2工場320万本)まで拡大、現在の生産能力を約76%拡充させる予定である。
フィリピンにおいては、1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。すなわち、来年に創業45周年を迎える。日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」類を1本約20円という低価格で販売してきている。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。健康飲料として支持を得ている「ヤクルト」の人気が一段と高まっており、販売も好調に推移している。
フィリピンでの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当たり販売本数は100万3千本と100万本の大台突破、2015年に同213万9千本で200万本突破、2018年は同300万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまり、2021年は同353万9千本と過去最高記録を大幅更新するに至った。2022年上半期(1月~6月)も369万3千本と過去最高記録更新ペースで推移、海外第4位の規模となっている。このように販売が好調に推移しており、上記のミンダナオ島新工場の稼働が待たれている。
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本、%)
(出所:ヤクルト本社決算発表補足資料などから作成、22年は上半期速報値)
第2工場建設プロジェクトは2019年6月に始動、新型コロナ禍にもかかわらず建設が順調に進展、現在、建屋がほぼ完工している。そして、来年前半に「ヤクルト」と「ヤクルトライト」の生産を開始する見込みである。第2工場は、ミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市に立地。敷地面積は約4万1,738平米、建築面積は約1万8,709平米、延床面積は約2万5,583平米(着工時の発表数字)となる。この場所はミンダナオ島以南での販売を拡大し、かつビサヤ地方をバックアップできることから、第2工場建設地として決定された。生産体制が強化されることで、市場深耕による需要増加に対応し、更なる発展を目指す。
フィリピン第2工場の生産能力は、生産開始時(2023年上半期)で1日当り160万本を予定している。その後も順次設備を増強し、最大生産能力は、1日当り320万本を見込んでいる。第2工場の生産開始当初のフィリピンヤクルトでの総生産本数はカランバ工場(第1工場)とあわせて、1日当り580万本(第1工場420万本、第2工場160万本)を予定している。その後、同740万本(第1工場420万本、第2工場320万本)まで拡大、現在の生産能力を約76%拡充させる予定である。
フィリピンにおいては、1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。すなわち、来年に創業45周年を迎える。日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」類を1本約20円という低価格で販売してきている。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。健康飲料として支持を得ている「ヤクルト」の人気が一段と高まっており、販売も好調に推移している。
フィリピンでの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当たり販売本数は100万3千本と100万本の大台突破、2015年に同213万9千本で200万本突破、2018年は同300万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまり、2021年は同353万9千本と過去最高記録を大幅更新するに至った。2022年上半期(1月~6月)も369万3千本と過去最高記録更新ペースで推移、海外第4位の規模となっている。このように販売が好調に推移しており、上記のミンダナオ島新工場の稼働が待たれている。
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本、%)
年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年上半期 |
数量 | 1,594 | 1,877 | 2,139 | 2,449 | 2,762 | 3,088 | 3,196 | 3,030 | 3,539 | 3,693 |
伸び率 | 6.2 | 17.7 | 14.0 | 14.5 | 12.8 | 11.8 | 3.5 | -5.3 | 16.8 | 2.1 |
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