比セブン-イレブン3年ぶりの黒字に、9カ月間純利益13億ペソ
最高益更新ペース、収入39%増の447億ペソ、3,282店で断トツ
2022/11/23
フィリピンのコンビニエンスストア(コンビニ)首位の比セブン-イレブンは、台湾系のプレジデント・チェーンストア(ラブアン)ホールディングスが54.878%(2022年9月末現在)を所有するフィリピン セブン社(証券コード:SEVN)によって運営されている。
このほど公表されたSEVNの2022年9カ月間(1月~9月)事業報告書などによると、比セブン-イレブンの2022年9月末の店舗数は3,282店、前年同月末の3,019店から263店、率にして8.7%の純増となった。当9カ月間では236店をオープン、27店を閉鎖、2021年末の3,073店から209店の純増となった。そして、コンビニ業界断トツの店舗数となっている。
2022年9月末のセブン-イレブンの店舗数3,241店の地域別内訳は、ルソン地域2,489店(うちマニラ首都圏1,056店)、セブを中心とするビサヤ地域471店、ダバオを中心とするミンダナオ地域322店。全体では自営店が52%、フランチャイズ店が48%となっている。
近年急成長を続けてきた比セブン-イレブンは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで急ブレーキがかかり2020年、2021年と2年連続で赤字決算、店舗増加数も2020年は114店、2021年は95店にとどまった。しかし、2022年の業績は下記のように急回復基調となっている。このような状況下で、出店ピッチを再び高める方針であり、2022年は20億ペソを投じ300店を出店する計画である。
SEVNの2022年9カ月間のグループ全売上高は前年同期比(以下同様)39.6%増の468億ペソに達した。新店効果(店舗数8.7%増)と既存店30.0%増収との相乗効果で大幅増収となった。既存店の増収は、新型コロナ感染減少やそれに伴う外出・移動制限緩和、経済再開本格化などによる。特に、第2四半期は39.2%増収、第3四半期は35.2%増収と急回復した。
営業収入は38.7%増の447億ペソに達した。営業損益は23億1,410万ペソの黒字で、前年同期の1億0,980万ペソの赤字から急改善した。純損益は13億1,580万ペソの黒字で、同5億8,4000万ペソの赤字から急改善した。そして、収益ともに、新型コロナパンデミック直前の2019年9カ月間の営業収入383億ペソ、純利益7億ペソを大幅に上回った。2022年通年の純利益は一気に過去最高に達する可能性がある。また、当9カ月間の営業収入447億ペソは業界第2位のフィリピン・ミニストップの45億6,000万ペソの約10倍となっている。
フィリピン地方別のセブン-イレブン店舗数推移(単位:百万ペソ)
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)
フィリピンのセブン-イレブン既存店の増収率の推移
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)
フィリピンのセブン-イレブン店舗数(年末値)とPSC純利益推移(単位:百万ペソ、22年は9カ月)
(出所:フィリピン・セブン資料などより作成)
主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末・月末値、現在資本的に日系はローソンのみ)
(出所:各社の店舗情報などから作成)
このほど公表されたSEVNの2022年9カ月間(1月~9月)事業報告書などによると、比セブン-イレブンの2022年9月末の店舗数は3,282店、前年同月末の3,019店から263店、率にして8.7%の純増となった。当9カ月間では236店をオープン、27店を閉鎖、2021年末の3,073店から209店の純増となった。そして、コンビニ業界断トツの店舗数となっている。
2022年9月末のセブン-イレブンの店舗数3,241店の地域別内訳は、ルソン地域2,489店(うちマニラ首都圏1,056店)、セブを中心とするビサヤ地域471店、ダバオを中心とするミンダナオ地域322店。全体では自営店が52%、フランチャイズ店が48%となっている。
近年急成長を続けてきた比セブン-イレブンは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで急ブレーキがかかり2020年、2021年と2年連続で赤字決算、店舗増加数も2020年は114店、2021年は95店にとどまった。しかし、2022年の業績は下記のように急回復基調となっている。このような状況下で、出店ピッチを再び高める方針であり、2022年は20億ペソを投じ300店を出店する計画である。
SEVNの2022年9カ月間のグループ全売上高は前年同期比(以下同様)39.6%増の468億ペソに達した。新店効果(店舗数8.7%増)と既存店30.0%増収との相乗効果で大幅増収となった。既存店の増収は、新型コロナ感染減少やそれに伴う外出・移動制限緩和、経済再開本格化などによる。特に、第2四半期は39.2%増収、第3四半期は35.2%増収と急回復した。
営業収入は38.7%増の447億ペソに達した。営業損益は23億1,410万ペソの黒字で、前年同期の1億0,980万ペソの赤字から急改善した。純損益は13億1,580万ペソの黒字で、同5億8,4000万ペソの赤字から急改善した。そして、収益ともに、新型コロナパンデミック直前の2019年9カ月間の営業収入383億ペソ、純利益7億ペソを大幅に上回った。2022年通年の純利益は一気に過去最高に達する可能性がある。また、当9カ月間の営業収入447億ペソは業界第2位のフィリピン・ミニストップの45億6,000万ペソの約10倍となっている。
フィリピン地方別のセブン-イレブン店舗数推移(単位:百万ペソ)
場所 | 2021年末 | 純増 | 2022年9月末 |
マニラ首都圏 | 1,014 | 42 | 1,056 |
ルソン地方(首都圏除く) | 1,324 | 109 | 1,433 |
ビサヤ地方 | 436 | 35 | 471 |
ミンダナオ地方 | 299 | 23 | 322 |
合計 | 3,073 | 209 | 3,282 |
フィリピンのセブン-イレブン既存店の増収率の推移
年/四半期 | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | 年間 |
2022 | +16.1% | +39.2% | +35.2% | - | - |
2021 | -20.1% | -5.1% | +3.4% | +8.5% | -4.6% |
2020 | +2.5% | -25.5% | -25.2% | -23.7% | -18.4% |
2019 | +6.8% | +13.0% | +10.1% | +10.1% | +10.3% |
フィリピンのセブン-イレブン店舗数(年末値)とPSC純利益推移(単位:百万ペソ、22年は9カ月)
時期 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年9月末 |
店舗数 | 1,282 | 1,602 | 1,995 | 2,285 | 2,550 | 2,864 | 2,978 | 3,073 | 3,282 |
純利益 | 873 | 1,008 | 1,176 | 1,318 | 1,532 | 1,445 | -420 | -461 | 1,316 |
主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末・月末値、現在資本的に日系はローソンのみ)
年・月 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年9月 |
セブン-イレブン | 1,282 | 1,602 | 1,995 | 2,285 | 2,550 | 2,864 | 2,978 | 3,073 | 3,282 |
ミニストップ | 454 | 519 | 499 | 496 | 499 | 506 | 472 | 456 | N.A. |
ファミリーマート | 87 | 120 | 99 | 66 | 69 | 76 | N.A. | N.A | N.A. |
ローソン | 0 | 16 | 29 | 31 | 38 | 60 | 64 | 68 | 85 |