比の英語能力ランキング低下続く、世界22位に後退(前年18位)

シンガポール2位、日本80位、タイ97位、ラオス最下位の111位

2022/11/25

   留学・語学教育事業を展開する世界最大級の教育関連企業であるイー・エフ・エデュケーション・ファーストの日本法人であるイー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン(EF、本社:東京都渋谷区)は、このほど、世界の約200万人の英語試験ビッグデータを活用した英語能力のベンチマーク『EF EPI英語能力指数』最新版(2022年)ランキングを公開した。

 「EF EPI英語能力指数」は、EFがオンラインで無料公開している英語力測定テスト「EF SET」(エフセット)の前年受験データを元に、非英語圏の国・地域における英語能力を、経年的に計測・追跡するベンチマークとして2011年より毎年秋に継続的に発表しているレポートである。EPI指数の国別ランキング、CEFR(セファール)に準拠した5段階の英語能力レベルのほか、「人材競争力指数」、「人的資本指数」などの外部指標と英語能力指数の相関関係を考察した分析レポートから構成されている。

 今回で12回目となる「EF EPI 英語能力指数2022」は、英語母国語国を除く世界111カ国・地域の英語学習者(成人)のデータを用いて作成している。今回の主な特徴は、フィリピン、日本、中国など一部のアジ諸国が低下傾向であること、都市部の英語力低下が顕著などである。

 「EF EPI 英語能力指数2022」における1位はオランダ、2位シンガポール、3位オーストリア、4位ノルウエー、5位デンマーク、6位ベルギー、7位スウェーデン、8位フィンランド、9位ポルトガル、10位ドイツ11位クロアチア、12位南アフリカ、13位ポーランドと続く。ここまでが、5段階能力分類の最上位である「英語力が非常に高い」とされている。一方、最下位の111位はラオス、110位はコンゴ民主共和国、109位はイエメン、108位はリビア、107位はルワンダであった。

 フィリピンは22位で、アジアでは2位のシンガポールに次ぐ2位であり、5段階分類では2番目の「英語力が高い」に含まれている。ただし、前年の18位(112カ国・地域対象)から4ランク後退、5年前の2017年の15位(80カ国・地域対象)からは7ランク後退など低下傾向を辿っている。

 このほかのアジア諸国・地域では、24位にマレーシア、31位に香港、36位に韓国、52位にインド、60位にベトナム、62位に中国、80位に日本、81位にインドネシア、93位にミャンマー、94位にカンボジア、97位にタイ、最下位の111位にラオスなどとランクされている。ASEANではインドシナ半島諸国のランクが非常に低い。日本は、前年から更に2ランク後退し80位、5段階分類では下から2番目の「英語力が低い」に含まれている。