サンミゲル、1,100億ペソでイーグルセメント買収

14日に約50億株(ほぼ全株)をクロス商いで正式取得

2022/12/14

 多角化やM&Aを積極推進しフィリピンを代表するコングロマリットとなったサンミゲル(証券コード:SMC)傘下の投資企業であるサンミゲル エクイティ インベストメンツ(SMCEI)は、大手上場セメント企業であるイーグルセメント(証券コード:EAGLE)を買収しつつある。

 今回の買収計画においては、SMCEIがイーグルセメントの株式88.5%を1株当たり22.02ペソ、総額約970億ペソで取得。この88.5%はイーグルセメントの大株主であるファーイースト ホールディングス(FEH)等から取得する。内訳はFEHから60.21%、ラモン・アン氏から26.26%、ジョン・ポール・アン氏から1.93%などである。

 これにともない、SMCEIは、イーグルセメントの少数株主向けにイーグルセメント株式の公開買い付け(TOB)を11月7日から12月7日まで実施。1株当たりTOB価格は22.02ペソであった。TOBと上記の大口取得により、SMCEIはイーグルセメント株式約49億9,790万株(発行済み株式50億株のほぼ全株)を取得することになった。この約49億9,790万株のイーグルセメント株式は、12月14日のフィリピン証券取引所(PSE)において、特別ブロックセールという形でSMCEIが正式取得する。取得総額は約1,100億5,000万ペソとなる。

 イーグルセメントはPSEの浮動株式比率基準(最低10%)を遵守出来なくなり、先ずは株式売買停止となる。そして、浮動株式比率10%以上への再上昇措置が講じられない限り、PSEからの自主的上場廃止を余儀なくされる。イーグルセメントも自主的上場廃止方針を表明済みである。

 なお、サンミゲルのラモン・アン社長兼CEOは、イーグルセメントの会長や主要株主でもあり、FEHを支配している。また、子息のジョン・ポール・アン氏はイーグルセメントの社長兼CEOである。ラモン・アン氏は、イーグルセメントを買収するのはサンミゲルではなくSMCEIであるとしているが、同じグループ内の株式移動案件と見られており注目度が高まっている。