JFEエンジの比浄水場工事、FIDIC最優秀プロジェクト賞に

マイニラッドウォーターから受注のラメサ第1浄水場更新工事

2022/12/27

 JFEエンジニアリングは、12月26日、 マニラ首都圏西半分などをサービスエリアとして水道や下水処理サービスの提供しているマイニラッド ウォーター サービス(マイニラッド、本社:マニラ首都圏ケソン市)より、サンタ・クララ社(本社:マニラ首都圏マンダルヨン市)と共同で受注し、2022年7月より実証運転を開始した「ラメサ第1浄水場更新工事」が、11月29日にロンドンで行われた国際コンサルティング・エンジニア連盟(FIDIC)によるFIDIC International Contract Users' Conferenceにおいて、「2022 FIDIC Contract Users' Awards」の「Project of the Year」を受賞した。

 JFEエンジニアリング発表によると、FIDICは国際コンサルティング・エンジニアリング業界における業務の質の向上、ビジネス倫理観の普及、サステナビリティの実現を目的に、国際的なインフラプロジェクトにおける標準契約約款を多数発行している。「FIDIC Contract Users'Awards」は、国際的なインフラプロジェクトの中から、プロジェクト遂行におけるFIDIC標準契約約款に基づいた最も優れた活用事例に対して表彰されるものである。この表彰は今年で4回目を迎え、過去にはモロッコの港湾プロジェクトや、トルコにおける高速鉄道プロジェクトが受賞するなど、国際的に影響力のあるプロジェクトが選ばれており、今年は4件の最終候補の中から上記プロジェクトが選出された。

 このプロジェクトは、日量150万立米(約600万人分)を処理するフィリピン最大の浄水場更新工事で、沈殿池への傾斜管・汚泥掻寄機の導入や汚泥処理施設の新設による浄水能力の増強とオペレーションの効率化、沈殿池・ろ過池の躯体および運転管理棟の耐震性強化を図った。さらに、地球温暖化ガスの排出抑制の観点から太陽光発電システムを導入した。

 このような、地域住民への安全な水の安定供給に資するレジリエンスとサステナビリティの向上に向けた取り組みに加え、コロナ禍で様々な制約を受けるなか、このプロジェクトをFIDICの標準契約約款に則しながら円滑に遂行したことが高く評価されたものである。 JFEエンジニアリングは今後も、都市化の進展により浄水場・下水処理場のニーズが高まる東南アジア地域を中心に、最適な技術提案と円滑なプロジェクト遂行により、各地域のインフラ整備に貢献して行く方針である。