三菱商事等の分譲住宅事業急成長、地場企業に更なる貢献

合弁相手CPGの新収益源に、メガワイドのプレキャスト事業支援

2023/01/30

   三菱商事とフィリピンの有力不動産企業のセンチュリー プロパティーズ グループ(証券コード:CPG)の合弁企業である低価格住宅分譲会社PHirst Park Homes (ファースト パーク ホームズ、三菱商事出資比率40%)は、フィリピン国内の主要成長地域において15コミュニティー(570億ペソ相当)を展開する2023年までの5カ年計画を推進している。

 ファースト パーク ホームズ ブランドのもと、タンザ(カビテ州)、リパ(バタンガス州)、ナスブ(バタンガス州)、サンパブロ(ラグナ州)、カランバ(ラグナ州)、バンディ(ブラカン州)、ジェネラル・トリアス(カビテ州)など、2021年9月末時点で11件のプロジェクトを始動させており、2013年までに15プロジェクト始動という目標に近づいている。

 そして、新型コロナの影響で不動産業界が伸び悩む中もで急成長、CPGの新収益源に育ち、CPGの業績を下支えするようになっている。CPGの決算によると、この住宅分譲合弁事業の2022年9カ月間(1月~9月)の収入は41億7,000万ペソに達し、前年同期の27億6,000万ペソから51%増加した。そして、CPGの総収入の48%(前年同期45%)を占めるに至り、CPGの最大の収入源となっている。ちなみに、CPGの今9カ月間の収入は35%増の87億5,000万ペソであった。

 この分譲住宅の建設は、SM財閥傘下の有力建設企業であるメガワイド コンストラクション(メガワイド、証券コード:MWIDE)が受注している。住宅はメガワイド独自のプレキャスト工法を使って開発される。プレキャスト工法は従来の建築プロセスや建材の使用を排除する技術革新である。PHirst Parkの提唱する持続可能な住宅・コミュニティー開発が、メガワイドのビジョンと相まって、マニラ首都圏周辺の急成長している市街地域に最新の住宅をもたらしている。そして、MWIDEのプレキャスト事業部門の成長にも寄与している。

 メガワイドの2022年9カ月間のプレキャスト コンストラクションソリューション部門の売上高は7億2,000万ペソに達し、総売上高の6.3%を占めている。依然は3%未満であったが、ファースト パーク ホームズへの売上拡大が大きく貢献している。

メガワイドは、2021年末時点でファースト パーク ホームズに9,000個以上の住宅を引き渡し、現在11のプロジェクトにおいて約1万9,000戸の住宅を建設中である。更に、1月26日、ブラカン州バリアグなど3つの新しいプロジェクトにおける住宅の供給と建設契約を締結したと発表した。