中央銀行、2月のインフレ率を8.5%~9.3%と推定
3月7日に発表、14年3カ月ぶりの9%台の可能性も
2023/03/01
フィリピン統計庁(PSA)は、2023年3月7日午前9時、2023年2月の消費者物価(インフレ)統計を発表する予定である。それに先立ち、フィリピン中央銀行(BSP)は、2月28日、「2023年2月の消費者物価上昇率(総合インフレ率、前年同月比、2018年基準)は8.5%~9.3%の範囲内と予想している」と発表した。
BSPは、2023年2月はLPG(プロパン)値上げ、豚肉、魚介類、卵、砂糖などの値上がりなどがインフレ圧力となったと見ている。石油製品値下げ、青果類の値下がり、ペソ対ドルレートの上昇という緩和要因もあったが、それらではインフレ圧力を相殺するには遠く及ばず、総合インフレ率は依然高水準、4カ月連続での8%台突破と見ている。更に、2008年11月の9.1%以来、14年3カ月ぶりの9%台となった可能性もあると推定している。
ちなみに、2023年1月の総合インフレ率は8.7%に達し、前月(2022年12月)の8.1%から一段と加速、3カ月連続の8%突破、現行基準(2018年基準)採用後の最高を更新するとともに、2008年11月の9.1%以来、14年以上ぶりの高インフレとなった。
フィリピン中央銀行は(BSP)は、2月16日の0.50%追加利上げ決定に際して、2023年予想について、これまでの4.5%から6.1%へと大幅上方修正した。すなわち、2023年もインフレ目標の上限を突破、インフレ目標は実質3年連続で未達成と懸念している。2024年については、これまでの2.8%から3.1%へと再上方修正したが、インフレ目標内には収まると見ている。
フィリピンのインフレ率推移(2012年基準と2018年基準との比較)
(出所:PSA資料などより作成、2023年以降の予想はBSPの2023年2月16日時点の予想)
BSPは、2023年2月はLPG(プロパン)値上げ、豚肉、魚介類、卵、砂糖などの値上がりなどがインフレ圧力となったと見ている。石油製品値下げ、青果類の値下がり、ペソ対ドルレートの上昇という緩和要因もあったが、それらではインフレ圧力を相殺するには遠く及ばず、総合インフレ率は依然高水準、4カ月連続での8%台突破と見ている。更に、2008年11月の9.1%以来、14年3カ月ぶりの9%台となった可能性もあると推定している。
ちなみに、2023年1月の総合インフレ率は8.7%に達し、前月(2022年12月)の8.1%から一段と加速、3カ月連続の8%突破、現行基準(2018年基準)採用後の最高を更新するとともに、2008年11月の9.1%以来、14年以上ぶりの高インフレとなった。
フィリピン中央銀行は(BSP)は、2月16日の0.50%追加利上げ決定に際して、2023年予想について、これまでの4.5%から6.1%へと大幅上方修正した。すなわち、2023年もインフレ目標の上限を突破、インフレ目標は実質3年連続で未達成と懸念している。2024年については、これまでの2.8%から3.1%へと再上方修正したが、インフレ目標内には収まると見ている。
フィリピンのインフレ率推移(2012年基準と2018年基準との比較)
年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年予 | 2024年予 |
2018年基準 | N.A. | N.A. | N.A. | 5.2% | 2.4% | 2.4% | 3.9% | 5.8% | 6.1% | 3.1% |
2012年基準 | 0.7% | 1.3% | 2.9% | 5.2% | 2.5% | 2.6% | 4.5% | N.A. | N.A. | N.A. |
インフレ目標 | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% | 2~4% |
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