即席麺モンデ ニッシン、帰属コア純利益20%減の66億ペソ

報告ベースでは130億ペソの赤字、無形資産減損処理で

2023/03/31

 フィリピンにおけるインスタントラーメン(即席麺)大手であるモンデ ニッシン(証券コード:MONDE)は3月30日、2022年通年の決算速報を発表した。

 それによると、2022年の純売上高は前年比(以下同様)6.7%増の739億4,000万ペソと堅調、代替肉を除いた純売上高は8.4%増の585億5,000万ペソであった。報告純損益は130億1,500万ペソの赤字を計上。これは、主に食肉代替事業における205億ペソの無形資産の減損処理による。デリバティブ損益など一時的損失を除外したコア純利益は65億9,100万ペソと前年比で20.7%減少した。また、帰属コア純利益は19.6%減の65億8,500万ペソであった。コアEBITDA(金利・税金・償却前利益)は15.9%減の111億8,600万ペソ。

 MONDEは、即席麺のほかビスケット、クッキーなどを幅広手掛ける総合食品企業である。即席麺では圧倒的な国内シェアを有し、「Lucky Me(ラッキー ミー)」というブランド名で親しまれている。MONDE発表によると、MONDEのフィリピン即席麺市場のシェアは2020年69.2%、2021年が69.5%と断トツ。また、英国の代替肉(植物性たんぱく)メーカー「クオーン」を買収、傘下に収めている。2022年の代替肉部門の純売上高は1.0%増の153億9,000万ペソで、売上高の20.8%を占めた。