22年の地域別GDP成長率、首位は西ビサヤの9.3%

最低カラガの5.9%、首都圏7.2%、全国7.6%

2023/04/28

 フィリピン統計庁(PSA)は4月27日、2022年の国内地域別経済成長率(2018年=100)を発表した。2022年の全国17地域の経済の実質GDP成長率は7.6%と前年の5.7%から上昇した。

 中でも、西ビサヤ地域は実質GDP成長率が9.3%と最速の成長を示した。2位はコルディリェラ行政地域(CAR)の8.7%、3位はダバオ地域の8.15%。その他で全国レベル(7.6%)を超えたのは、中央ルソン地域8.11%、ビコール地域8.06%、カガヤンバレー地域8.01%、カラバルソン地域7.8%、中央ビサヤ地域7.64%、イロコス地域の7.60%の6地域だった。

 16産業全てがプラス成長を記録した。トップ3は、宿泊飲食サービス業の32.1%、その他サービス業(芸術・文化・娯楽活動、パーソナルサービス他)の28.4%、運輸保管業の23.9%。

 一方、支出面で、最も高い実質成長率を示したのは、商品・サービス輸入13.9%、総資本形成13.8%、商品・サービス輸出10.9%。

 家計最終消費支出で最も成長率が高かった地域は西ビサヤで12.2%を記録した。次いで、首都圏(NCR)の10.2%、サンボアンガ半島の9.6%、北ミンダナオの8.39%。政府最終消費支出では、トップ4がNCRの7.4%、イロコスの4.5%、中央ルソンの4.23%、ミマロパの4.16%。

 全国レベルの1人当たり実質GDP成長率は6.2%で前年の4.3%を上回った。全国レベルを超えた地域は9地域だった。西ビサヤ地が8.4%と最も高く、次いでCARの7.8%、ビコールの7.1%、カガヤンバレーの7.0%だった。

 地域別実質国内総生産(GDP)成長率の推移(2018年基準:単位:%、構成比は2022年分)
地域 構成比 2020-2021年 2021-2022年
フィリピン全体 100.0 5.7 7.6
首都圏(NCR) 31.4 4.4 7.2
コルディリェラ行政地域(CAR) 1.7 7.6 8.7
第1地域:イロコス 3.3 4.6 7.6
第2地域:カガヤンバレー 2.1 5.1 8.0
第3地域:中央ルソン 11.0 7.4 8.1
第4A地域:カラバルソン 14.8 7.7 7.8
第4B地域:ミマロパ 2.0 3.3 6.3
第5地域:ビコール 2.9 4.3 8.1
第6地域:西ビサヤ 4.8 5.9 9.3
第7地域:中央ビサヤ 6.5 5.4 7.6
第8地域:東ビサヤ 2.5 6.0 6.8
第9地域:サンボアンガ半島 2.1 5.7 7.5
第10地域:北ミンダナオ 4.7 6.3 7.2
第11地域:ダバオ 4.8 5.9 8.1
第12地域:ソックサルジェン 2.5 5.2 6.6
第13地域:カラガ 1.6 7.3 5.9
BARMM 1.4 7.5 6.6
(出所:PSA資料より作成、BARMM:ムスリム・ミンダナオ・バンサモロ自治区)