比ヤクルトの販売9.4%増加、主要市場で最高の伸び
第1四半期391万本/日に、今年45周年、第2工場稼働へ
2023/05/15
ヤクルト本社の2023年3月期決算資料などによると、2023年第1四半期(1月~3月)のフィリピン ヤクルト(比ヤクルト)の1日当り販売数量(速報値、以下同様)は前年同期比9.4%増の391万本と好調だった。
海外市場ではインドネシアの630万本、中国本土の489万5,000本、メキシコの391万5,000本に次ぐ世界第4位。ちなみに、海外合計では2.5%減の2,907万7,000本、そのうち、アジア・オセアニア合計は4.0%減の2,238万7,000本。アジア・オセアニアでのフィリピンのシェアは17.5%で、前年同期の15.3%から拡大した。ちなみに、中東での販売商品はフィリピンとマレーシアから供給されてきている。
フィリピンの前年同期比9.4%増という販売数量伸び率は、ベトナムの15.2%、米国の10.5%、香港の10.1%に次ぐ第4位であった。ただし、ベトナム、米国、香港の販売数量は100万本以下であり、100万本以上の主要市場では、フィリピンの伸び率が第1位であった。ちなみに、インドネシアは11.6%減、中国本土は7.9%減、メキシコは6.1%増、タイは1.2%増、韓国は9.7%減であった。
また、フィリピンは新型コロナ禍発生前の2019年第1四半期の324万3千本との比較では20.6%増加しており、主要国最大級の伸びとなっている。すなわち、新型コロナ禍前の水準を大きく上回るに至っている。このようにフィリピンは需要が好調なうえ中東での販売分の供給も担っており、需給がタイトで供給に制約があるなかでの販売増加であり、生産能力増強が必要となってきている。
このようななか、フィリピン ヤクルトは、ミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市にフィリピン第2工場を建設。2019年6月に着工、現在、建屋は完工している。そして、間もなく「ヤクルト」と「ヤクルトライト」の生産を開始する見込みである。生産能力は、生産開始時で1日当り160万本を予定している。その後も順次設備を増強し、最大生産能力は、1日当り320万本を見込んでいる。第2工場の生産開始当初のフィリピンヤクルトでの総生産本数はカランバ工場(第1工場)とあわせて、1日当り580万本(第1工場420万本、第2工場160万本)を予定している。その後、同740万本(第1工場420万本、第2工場320万本)まで拡大、現在の生産能力を約76%拡充させる予定である。
フィリピン ヤクルトは、1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。すなわち、今年創業45周年を迎える。日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」類を1本約20円という低価格で販売してきている。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。健康飲料として支持を得ている「ヤクルト」の人気が一段と高まっている。
フィリピン ヤクルトの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当たり販売本数は100万3千本と100万本の大台突破、2015年に同213万9千本で200万本突破、2018年は同300万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまり、2021年は同353万9千本と過去最高記録を大幅更新するに至った。2022年も377万7千本と過去最高記録を連続更新、2023年も続伸ペースとなっている。ミンダナオ島の第2工場の稼働により、更なる販売増加が期待される。
ヤクルト海外乳製品売上数量(1日当たり本数、単位:千本/日)
(出所:ヤクルト本社の連結決算発表補足資料より)
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本)
(出所:ヤクルト本社決算発表補足資料などから作成)
海外市場ではインドネシアの630万本、中国本土の489万5,000本、メキシコの391万5,000本に次ぐ世界第4位。ちなみに、海外合計では2.5%減の2,907万7,000本、そのうち、アジア・オセアニア合計は4.0%減の2,238万7,000本。アジア・オセアニアでのフィリピンのシェアは17.5%で、前年同期の15.3%から拡大した。ちなみに、中東での販売商品はフィリピンとマレーシアから供給されてきている。
フィリピンの前年同期比9.4%増という販売数量伸び率は、ベトナムの15.2%、米国の10.5%、香港の10.1%に次ぐ第4位であった。ただし、ベトナム、米国、香港の販売数量は100万本以下であり、100万本以上の主要市場では、フィリピンの伸び率が第1位であった。ちなみに、インドネシアは11.6%減、中国本土は7.9%減、メキシコは6.1%増、タイは1.2%増、韓国は9.7%減であった。
また、フィリピンは新型コロナ禍発生前の2019年第1四半期の324万3千本との比較では20.6%増加しており、主要国最大級の伸びとなっている。すなわち、新型コロナ禍前の水準を大きく上回るに至っている。このようにフィリピンは需要が好調なうえ中東での販売分の供給も担っており、需給がタイトで供給に制約があるなかでの販売増加であり、生産能力増強が必要となってきている。
このようななか、フィリピン ヤクルトは、ミンダナオ島北部のミサミス・オリエンタル州エルサルバドール市にフィリピン第2工場を建設。2019年6月に着工、現在、建屋は完工している。そして、間もなく「ヤクルト」と「ヤクルトライト」の生産を開始する見込みである。生産能力は、生産開始時で1日当り160万本を予定している。その後も順次設備を増強し、最大生産能力は、1日当り320万本を見込んでいる。第2工場の生産開始当初のフィリピンヤクルトでの総生産本数はカランバ工場(第1工場)とあわせて、1日当り580万本(第1工場420万本、第2工場160万本)を予定している。その後、同740万本(第1工場420万本、第2工場320万本)まで拡大、現在の生産能力を約76%拡充させる予定である。
フィリピン ヤクルトは、1978年10月から、ルソン島南部のラグナ州カランバ市にあるカランバ工場(第1工場)にて「ヤクルト」の生産を開始し、現在は「ヤクルト」、「ヤクルトライト」の生産を行っている。すなわち、今年創業45周年を迎える。日本と同基準の厳しい品質管理の下に製造された「ヤクルト」類を1本約20円という低価格で販売してきている。「ヤクルト」は、医薬品を購入する余力のない低所得層にとって安価な栄養食品であり、庶民の強い味方として知名度も高い。健康飲料として支持を得ている「ヤクルト」の人気が一段と高まっている。
フィリピン ヤクルトの1日平均販売数量は、2011年から2019年まで9年連続で販売本数が増加、そのうち2014年から2018年までは5年連続の二桁増加という成長を見せた。2007年に1日当たり販売本数は100万3千本と100万本の大台突破、2015年に同213万9千本で200万本突破、2018年は同300万本台突破と順調に拡大してきている。2020年は世界的な新型コロナパンデミックで10年連続の増加はならなかったが、小幅減少にとどまり、2021年は同353万9千本と過去最高記録を大幅更新するに至った。2022年も377万7千本と過去最高記録を連続更新、2023年も続伸ペースとなっている。ミンダナオ島の第2工場の稼働により、更なる販売増加が期待される。
ヤクルト海外乳製品売上数量(1日当たり本数、単位:千本/日)
国名 | 連結 区分 |
2023年1月~3月(速報値) | |
売上数量 | 前年同期比伸び率 | ||
フィリピン | 持分法 | 3,910 | 9.4% |
台湾 | 持分法 | 529 | -2.5% |
香港 | 連結 | 308 | 10.1% |
タイ | 持分法 | 2,247 | 1.2% |
韓国 | 持分法 | 2,095 | -9.7% |
シンガポール | 連結 | 224 | -9.7% |
インドネシア | 連結 | 6,300 | -11.6% |
オーストラリア | 連結 | 343 | 7.8% |
マレーシア | 連結 | 361 | 5.0% |
ベトナム | 連結 | 930 | 15.2% |
インド | 連結 | 227 | 8.2% |
中東 | 連結 | 18 | -3.3% |
ミャンマー | 連結 | - | - |
中国 | 連結 | 4,895 | -7.9% |
アジア・オセアニア計 (連 結 合 計) |
22,387 | -4.0% | |
13,605 | -7.2% | ||
ブラジル | 連結 | 1,418 | -3.2% |
メキシコ | 連結 | 3,915 | 6.1% |
米国 | 連結 | 681 | 10.5% |
米州計 | 6,014 | 4.2% | |
ヨーロッパ計 | 677 | -7.8% | |
合 計 (連 結 合 計) |
29,077 | -2.5% | |
20,296 | -4.1% |
フィリピンヤクルトの1日当たり販売数量推移(単位:千本)
年 | 12年 | 13年 | 14年 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | 20年 | 21年 | 22年 |
数量 | 1,502 | 1,594 | 1,877 | 2,139 | 2,449 | 2,762 | 3,088 | 3,196 | 3,030 | 3,539 | 3,777 |
伸び率 | 15.9% | 6.2% | 17.7% | 14.0% | 14.5% | 12.8% | 11.8% | 3.5% | -5.3% | 16.8% | 6.7% |
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