5月末の政府負債が過去最多、13%増の14.1兆ペソ

保証債務含む実質残高は12%増の14.5兆ペソに

2023/07/05

 フィリピン財務局(BTR)データによると、2023年5月末の政府負債残高は、前年同月末比(以下、同様)12.8%増の14兆0,965億ペソと過去最多を更新した。対外負債の増加と米ドルに対するペソ安により、前月末からは1.3%増、2022年末からは5.1%増となった。

 政府負債残高のうち、対内負債残高は10.7%増の9兆5,885億ペソ(シェア68.0%)。前月末比で1.4%増だった。一方、対外負債残高は17.7%増の4兆5,080億ペソ(シェア32.0%)。前月末比では1.2%増となり、2022年末からは7.1%拡大した。

 5月末の政府保証債務残高は5.0%減の3,797億ペソ、前月末比では0.3%減少した。その結果、保証債務を加えた実質政府負債残高は12.3%増の14兆4,763億ペソとなり、前月末から1.3%拡大した。

 フィリピン政府の負債残高推移 (単位:億ペソ)
項目 19年末 20年末 21年末 22年末 23年5月末 前月比 前年同月比
政府負債残高 77,313 97,950 117,285 134,189 140,965 1.3% 12.8%
 対GDP比 39.6% 54.5% 60.5% 60.9% - - -
 対内負債残高 51,276 66,947 81,704 92,084 95,885 1.4% 10.7%
 対外負債残高 26,037 31,003 35,581 42,105 45,080 1.2% 17.7%
保証債務残高 4,887 4,583 4,239 3,991 3,797 -0.3% -5.0%
実質負債残高 82,200 102,534 121,525 138,179 144,763 1.3% 12.3%
(出所:比財務省資料より作成、5月末の為替レート:1米ドル=56.241ペソ)