TOKAI、フィリピンの水力発電企業に出資

リパワーのIPO株式32.5%を約8億円で取得

2023/07/25

 TOKAIホールディングスの連結子会社でLPガス販売などを担う株式会社TOKAI(本社:静岡市)が、フィリピンの水力発電企業リパワー エナジー デベロップメント コーポレーション(本社:マニラ首都圏マカティ市、証券コード:REDC)に出資した。

 REDCは、フィリピンにおいて再生可能エネルギー発電事業を展開するピュアエナジー ホールディングス コーポレーション(ピュアエアナジー、本社:マニラ市)の子会社で、7月24日、フィリピン証券取引所(PSE)メインボードへ新規上場した。

 TOKAIは、REDCの新規上場に際しての新規公募(IPO)における基本発行株式2億株のうち、32.5%に相当する6,500万株を取得、REDCに参画(マイノリティ出資)した。IPO価格は1株当たり5.00ペソであり、TOKAIの取得総額は3億2,500万ペソ(約8億4,000万円)である。

 LPガスや都市ガスなどエネルギー事業を展開するTOKAIグループは、持続的成長を実現するうえで、低・脱炭素化への取り組みが大きなテーマとなっている。今回のREDCへの出資は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みの一環であり、また、今後も成長が見込まれる再生可能エネルギー分野での当社収益源泉の拡大を狙うものである。

 ASEAN加盟国のなかでも高い経済成長率を維持するフィリピンは、豊富な労働人口と積極的な消費活動を背景に今後も堅調な成長が見込まれている。フィリピン政府は、再生可能エネルギーへの移行を積極的に推進しており、2030年までに電源構成における再生可能エネルギーの比率を約37%に、2040年までには約56%に引き上げる計画を公表している。フィリピンの再生可能エネルギー市場は今後も着実な成長が期待されており、低・脱炭素化への取り組みを行うにTOKAIグループとっても、非常に魅力あるマーケットとなる。

 REDC社は、ピュアエナジーの水力発電部門として、フィリピン国内で複数の水力発電所を運営しており、固定価格買取制度(FIT)を活用することで、安定的な収益基盤を構築している。REDCは、今回のIPOを経て、水力発電事業の更なる拡大を計画している。