セブ・パシフィック航空、上半期37.5億ペソの黒字転換

収入は倍増の436億ペソ、乗客数63%増の1,027万人

2023/08/11

 フィリピンの格安航空(LCC)最大手であるセブ航空(ブランド名:セブ・パシフィック航空、証券コード:CEB)は8月10日、2023年第2四半期(4月~6月)及び上半期(1月~6月)の運航実績(完全子会社CEBGOも含む)、事業報告書を開示した。

 当上半期の便数は前年同期比(以下、同様)47%増の6万8,322便。乗客数は63%増の1,026万7,000人、客席数(収容能力)は44%増の1,210万4,000席。稼働率は84.8%で、前年同期を10.2%ポイント上回った。貨物取扱量は23%増の6,600万キロ(kg)。

 収入は110.6%増(約2.1倍)の435億5,000万ペソ。そのうち、旅客収入は158.2%増(約2.6倍)の301億3,000万ペソと急増、付帯収入は109.9%増(約2.1倍)の114億3,000万ペソ。乗客数の増加に支えられた。一方、貨物収入は、取扱量の減少により、44.0%減の20億ペソにとどまった。EBITDA(金利・税金・償却前利益)利益率は30.5%で前年同期(10.2%)を上回った。

 営業費用は38.0%増の397億9,000万ペソと拡大したが、COVID-19規制の緩和で運航便数・時間が増加したことによる。また、対米ドルペソ安も経費の増加につながった。保守修繕費は74億ペソとなり、15.5%増えた。

 営業利益は37億6,000万ペソ、前年同期の81億6,000万ペソの営業損失から黒字に転じた。それらの結果、上半期の純利益は37億5,000万ペソとなり、前年同期の95億ペソの純損失から黒字に転換した。

 セブ・パシフィック航空の乗客数・客席数・稼働率の推移(CEBGOも含む)
項目 2Q 伸び率 1月-6月 伸び率
2022年 2023年 2022年 2023年
乗客数(千人) 4,239 5,459 29% 6,289 10,267 63%
客席数(千席) 5,497 6,319 15% 8,429 12,104 44%
客席稼働率 77.1% 86.4% +9.3pts 74.6% 84.8% +10.2pts
稼働キロ数(RPK、千km) 2,925 5,679 94% 4,271 10,446 145%
座席キロ数(ASK、千km) 4,232 7,140 69% 6,468 13,177 104%
便数 29,803 36,328 22% 46,324 68,322 47%
機体数(月/期末現在) 77 80 4% 77 80 4%
(出所:セブ・パシフィック航空資料より作成、CEBGO:旧タイガーエア・フィリピンズ)

 
乗客数・客席数・稼働率の推移(CEBGO含む)
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
乗客数(万人) 1,913 1,975 2,028 2,247 503 341 1,485
客席数(万席) 2,225 2,349 2,391 2,601 662 563 1,972
客席稼働率 86.0% 84.0% 84.8% 86.4% 75.9% 60.6% 75.3%
  (出所:セブ・パシフィック航空の統計より作成)