21日に中央銀行金融政策会合、金利据え置き予想が支配的

エコノミスト17名対象の直前調査、14名が据え置きと予想:BW紙

2023/09/19

 9月21日に開催される2023年6回目のフィリピン中央銀行(BSP)金融委員会(MB)定期政策会合においては、4会合連続で金利据え置きが決定されるとの見方が支配的になっている。

 現地有力経済紙であるビジネスワールド紙(BW)が先週末実施したエコノミスト17名対象の事前調査においては、14名が金利据え置きと予想している。すなわち、主要政策金利である翌日物借入金利(RRP)の目標値は6.25%が据え置かれると見ている。3名のみが0.25%の引き上げと予想している。
 
 8月の総合インフレ率は7カ月ぶりに加速し5.3%となったが基調としては減速傾向にある。一方、第2四半期のGDP成長率が4.3%へと急鈍化したこともあって、景気への配慮という観点から利上げの可能性は薄いとの見方が支配的である。もっとも、依然根強いインフレ圧力や高水準のコアインフレ率、軟調なペソ対米ドルレートなどを勘案すると、利下げの可能性も薄いと見られている。

 米国の金融政策がフィリピンの金融政策を査収してきたが、9月19日~20日に開催される米国連邦公開市場委員会(FOMC)においても金利据え置きが決定されるとの予想が多いことが、フィリピンでの金利据え置き予想を勢いづかせている。

 BSPは、現在、年8回の金融委員会(MB)定期政策会合を開催している。2023年のMB定期政策会合は、2月16日、3月23日、5月18日、6月22日、8月17日、9月21日、11月16日、12月14日開催と予定されている。1月、4月、7月、10月は開催されない。基本的には、政策金利など重要金融政策は、MB定期政策会合において決定される。急を要する場合は、臨時政策会合において金融政策変更が決定されることもあるが稀である。

 一方、米国連邦準備理事会(FRB)も、年8回のFOMCを開催している。2023年のFOMCは1月31日~2月1日、3月21日~22日、5月2日~3日、6月13日~14日、7月25日~26日、9月19日~20日、10月31日~11月1日、12月12日~13日と予定されている。7月26日に終了した今年5回目のFOMCでは0.25%の利上げが決定された。