観光産業のCO2排出量、22年は75%増と急増

水消費量は2.1倍、エネルギー消費量は84.5%増

2023/09/22

 フィリピン統計庁は9月21日、2022年の観光業の水・エネルギー消費量及び二酸化炭素排出量のデータを発表した。それによると、2022年の観光における直接的・間接的な水の総消費量は2億8,684万立方メートルで、前年の1億3,344万立方メートルの115.0%増と2倍超に拡大した。

 その中で水消費量が大きい部門は観光客向け宿泊サービスで、観光関連の総水消費量の73.7%を占める2億1,144万立方メートルを消費した。

 一方、2022年の観光業の電気・石油・その他燃料製品の使用による総エネルギー消費量は前年比84.5%増の5,678.86Ktoe(石油換算キロトン)。その中で最も多く消費した部門は、訪問者向け宿泊サービスで2,466.29Ktoe(シェア43.4%)だった。

 観光業界による電気・石油・その他燃料製品の使用による二酸化炭素(CO2)排出量は前年比75.0%増の6,840.07ギガグラム(Gg、約684万トン)。そのうち交通サービスが全体の56.6%に相当する3,868.40Gg(386万8,400トン)と最も排出量が多かった。

 観光業の持続可能性測定(MST)はフィリピン統計庁が2021年から編集する観光サテライト勘定の一部で、観光開発の経済的、環境的、社会的側面の適切なバランスを達成するために有用な情報を提供することを目的としている。

 観光関連の水・エネルギー消費量とCO2排出量の推移
項目 2020年 2021年 2022年 22/21伸び率
水消費量(100万㎥) 111.38 133,44 286.84 115.0%
エネルギー消費量(Ktoe) 3,213.70 3,078.70 5,678.86 84.5%
CO2排出量(Gg) 4,377.40 3,907.80 6,840.07 75.0%
(出所:フィリピン統計庁資料より作成)