第2回個人向けドル建て国債、10月11日発行・上場へ

5年半物で最低投資額200ドル、募集9月27日~10月6日

2023/09/26

 フィリピン財務局(BTr)は、第2回個人向け米ドル建国債を2023年10月11日に発行する。この発行は、資金調達の多様化、海外在留や就労のフィリピン人向けなどに外国為替リスクのない安全な投資機会提供を意図しているとのことである。

 通常の米ドル建て国債は最低投資額が高額なため、取得するのは機関投資家など大口投資家に限られていた。今回の個人向け米ドル建て国債は、最低投資額を200米ドルと設定、小口投資家でも取得しやすくなっている。これまで、募集・発行予定の延期が繰り返されてきたが、ようやく2回目の個人向け米ドル建て国債が発行されることになる。

 今回発行されるのは5年半物で、総発行額は2億米ドル以上とされているが、最終的には20億米ドル程度の調達を目標としているようだ。発行スケジュールについては、2023年9月27日に公認販売代理店となっている金融機関向け入札が実施され、一般投資家向けの募集期間は9月27日から10月6日、そして発行日は10月11日と予定されている。発行と同時にフィリピン ディーリング&エクスチェンジ(PDEx)運営の債券取引所(電子取引)に上場される。

 なお、BTrは、2021年10月8日、初の個人向け米ドル建国債を発行した。最終発行額は15億9,300万米ドルで、債券取引所(電子取引)に上場された。この時発行されたのは5年物(年利1.375%)と10年物(年利2.250%)で、5年物が11億1,300万米ドル、10年物が4億8,000万米ドル発行され、合計最終発行額は、当初の最低目標額4億米ドルの約4倍の規模となった。