メトロ パシフィック、10月9日の自主的上場廃止決定

今年5社目の上場廃止に、比ホルシムも上場廃止意向

2023/10/04

 10月3日にフィリピン証券取引所(PSE)は、「有力複合企業であるメトロパシフィック インベストメンツ(証券コード:MPI)の10月9日付けでのPSEからの自主的上場廃止を承認した」と発表した。MPIの自主的上場廃止は、三井物産等による公開買い付けで、浮動株式比率がPSEの最低基準である10%を大幅に下回ったことに伴うものである。
 
 2023年にはこれまで、2月26日に大手セメント企業であるイーグルセメント、7月17日に有力物流企業である2GOグループが自主的上場廃止となっており、MPIは3社目の自主的上場廃止企業となる。6月23日に強制的に上場廃止させられた紙パルプ関連企業ピーコップ リソースと持株会社ユニオイルリソース&ホールディングスを含めると5社目の上場廃止企業となる。さらに、大手セメント企業のホルシム フィリピン(証券コード:HLCM)も11月27日付けでの自主的上場廃止を申請中である。
 
 このように有力企業が自主的上場廃止する一方、これまでPSEに新規上場されたのは、3月24日の再生可能エネルギー発電企業であるオルタナジー ホールディングス(証券コード:ALTER)、4月3日のコンピュータ類販売企業であるUPSONインターナショナル(証券コード:UPSON)、7月24日のミニ水力発電所運営企業リパワー エナジー デベロップメント コーポレーション(証券コード:REDC)の3社のみ。しかも、IPO(新規公募)規模は3社ともに20億ペソ未満という小型案件であった。