9カ月間決算発表開始、有力銀行のBPIは26%増益
純利益386億ペソで過去最高、ROE15.6%、総資産2.7兆ペソ
2023/10/20
2023年第3四半期(7月~9月)の決算発表シーズン入りとなった。主力企業ではまず、アヤラ財閥傘下の有力拡大商業銀行(ユニバーサルバンク)のバンク オブ ザ フィリピン アイランズ(証券コード:BPI)が、10月18日、2023年第3四半期及び年初9カ月間の決算速報を発表した。
BPIの今9カ月間の総収入は前年同期比(以下同様)15.3%増の1,009億ペソ。主力の純金利収入が24.5%増の768億ペソと好調であった。純金利率は54ベイシスポイント改善し4.07%へと上昇した。
サービス・手数料収入など非金利収入は6.6%減の241億ペソにとどまったが、比較対象となる前年同期は不動産売却益が計上されていたことによる。一時的な収益の影響を除くと、33億ペソ、率にして15.7%増加となる。クレジットカードや種々のサービス手数料が好調であった。
一方、営業費用は21.3%増の486億ペソへと増加した。主に、デジタル化プログラムへの継続的な投資や給与引き上げ、販売キャンペーン、販売費用等の増加による。費用収入比率は48.2%であった。
営業費用は増加したが、二桁増収効果に加え、純金利率の上昇、貸倒引当60%減の30億ペソへの軽減などで、純利益は26.4%増の386億ペソに達し、9カ月間として過去最高を記録した。
2023年9月末の総融資残高は8.8%増の1兆7,000億ペソ。一方、受入預金残高は6.7%増の2兆2,000億ペソ。預貸率(LDR)は80.2%となった。総資産は7.2%増の2兆7,000億ペソ、株主資本は3,496億ペソへと増加した。
年率換算の株主資本利益率(ROE)は15.60%、総資産利益率(ROA)は1.95%。バーゼルⅢ基準でのリスク加味自己資本比率(CAR)は17.0%で中央銀行の最低基準10%を大幅に上回っている。補完資本(TIER2)を除いた普通株式中核自己資本(CET1)比率も16.1%と良好で中央銀行の最低基準を大幅に上回っている。不良債権(NPL)比率は1.97%、NPL貸倒引当率は158.95%であった。
3大国際的格付機関によるBPIの信用格付は、2023年9月30日時点で、S&Pが「BBB+」、ムーディーズが「Baa2」、フィッチが「BBB-」。見通しは全て「安定的」であった。
BPIの今9カ月間の総収入は前年同期比(以下同様)15.3%増の1,009億ペソ。主力の純金利収入が24.5%増の768億ペソと好調であった。純金利率は54ベイシスポイント改善し4.07%へと上昇した。
サービス・手数料収入など非金利収入は6.6%減の241億ペソにとどまったが、比較対象となる前年同期は不動産売却益が計上されていたことによる。一時的な収益の影響を除くと、33億ペソ、率にして15.7%増加となる。クレジットカードや種々のサービス手数料が好調であった。
一方、営業費用は21.3%増の486億ペソへと増加した。主に、デジタル化プログラムへの継続的な投資や給与引き上げ、販売キャンペーン、販売費用等の増加による。費用収入比率は48.2%であった。
営業費用は増加したが、二桁増収効果に加え、純金利率の上昇、貸倒引当60%減の30億ペソへの軽減などで、純利益は26.4%増の386億ペソに達し、9カ月間として過去最高を記録した。
2023年9月末の総融資残高は8.8%増の1兆7,000億ペソ。一方、受入預金残高は6.7%増の2兆2,000億ペソ。預貸率(LDR)は80.2%となった。総資産は7.2%増の2兆7,000億ペソ、株主資本は3,496億ペソへと増加した。
年率換算の株主資本利益率(ROE)は15.60%、総資産利益率(ROA)は1.95%。バーゼルⅢ基準でのリスク加味自己資本比率(CAR)は17.0%で中央銀行の最低基準10%を大幅に上回っている。補完資本(TIER2)を除いた普通株式中核自己資本(CET1)比率も16.1%と良好で中央銀行の最低基準を大幅に上回っている。不良債権(NPL)比率は1.97%、NPL貸倒引当率は158.95%であった。
3大国際的格付機関によるBPIの信用格付は、2023年9月30日時点で、S&Pが「BBB+」、ムーディーズが「Baa2」、フィッチが「BBB-」。見通しは全て「安定的」であった。